絶望の希望Ⅳ【ヒロアカ×まどマギ】【爆豪勝己】 (ページ11)

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第１６０話ページ11

そうしていろんなことをして遊び続けてどれくらいの時間がたったのだろうか。おそらく体感では１時間以上たっていると思うが、現実世界と同じ時間の進み方かどうかわからないためなんとも言えないが。

リムがもう一回レースしよ！というので、先に飛んでいた彼のもとへ移動し、さぁ準備万端と言った時だった。

「…あれっ…？」

ふわっと彼の背中の羽根が消滅し、彼の体が空中で無防備になった。顔半分を覆っていたマスクが消え、支えるものがなくなった身体はそのまま落下していく。

「お姉ちゃんっ！」

Aは大急ぎで空中を蹴り、落ちていく彼に追いついてそのまま抱きかかえた。そのまま二人とも落ちていく。落下の恐怖で気絶した彼を腕の中で確認しながら、世界に目を向けた。

そこには崩壊し、奈落のような真っ黒に落ちていく世界が見えた。

Aは安心しつつ、次見るものが見知った世界であることを願いながら、目を閉じた。

一方、現実世界。

保須市では、かつて雄英高校を襲った脳無という敵が三体暴れており、さらには緑谷、轟、飯田がヒーロー殺しと対峙していた。

幸い、脳無は保須のヒーローとエンデヴァ―、グラントリノ(緑谷の職場体験先のヒーロー)が制圧し、ヒーロー殺しも雄英生３人によって確保された。

まぁ雄英生３人は保護管理下ではなく、独断でヒーロー殺しと戦闘したのでルール違反なのだが。

騒ぎがひと段落し、敵引き渡しのためと、戦闘で大けがをした飯田、緑谷、轟のために警察と救急車を待っていた時だった。

「なんだ！？」

何もない所が急に光はじめ、その場にいた全員が眩しさに目を眩ませた。いきなりのことに警戒しながら、注意深く観察する。

光が収まって、見えてきたのは幼い少年を抱えて地面に倒れる少女の姿だった。