第９１話 ページ42
演習場内に入り、訓練を始める前、１３号からありがたいお話を頂いた。
超人社会は個々が1歩間違えれば人を殺められる行き過ぎた力を持っていること。
君らの個性は人を傷つける為ではなく、救けるためにあると心得ること。
(流石だなぁ…、１３号先生)
と、Aは改めて自分がヒーローを志す原点をしみじみと思い出していた。
｢……？｣
１３号の演説が終わり、拍手が湧きだった頃、Aは1人だけ、演習場の中心あたりを見つめていた。
(なんだ、この胸騒ぎは……)
直感的に違和感を感じ、相澤に目配せすると彼は目を見開いた。
なぜなら、噴水近くに黒いモヤのようなものが見えたからだ。
｢ひとかたまりになって動くな！｣
いきなりの相澤の叫び声に、生徒達は目を点にする。
｢１３号、A！ 生徒を守れ！｣
｢わかりましたよっと｣
ゴーグルをしながら指示を出す相澤に
｢なんだありゃ！？」
｢入試ん時みたいにもう始まってんぞパターン？｣
と、訝しげな声をあげる生徒。それらを相澤は動くな！と一括し告げる。
｢あれは
生徒達は、知ることとなる。プロヒーローが、何と戦っているのか。Aが一足先に何を経験しているのか。
それは、底なしの悪意であると。
(やっぱ、あの時情報持ってかれてたのか……)
とAは、黒いモヤのような人間が放った言葉に対してそう考えていた。
その内容は、この演習訓練に付き添う教師が、１３号、イレイザーヘッド、オールマイトだと知っているような言い方で、昨日頂いた教師側のカリキュラムという言葉が含まれていた。
それから
｢せっかく、こんなに大衆引き連れてきたのに…、なんだよいないのかよオールマイト、平和の象徴……｣
ーー子供を殺せば来るのかなぁ？
あの手のマスクをした人間の狂気混じりの声にAの直感というセンサーがギンギンに告げていた。
あいつは、ヤバいと。
｢
｢ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホすぎるぞ！｣
｢先生に侵入者用センサーは！？｣
｢もちろんありますが……｣
焦るような声を上げる生徒に、１人で落ち着いた声で言った者がいた。
｢向こうにそういうこと出来る個性がいるってことだろ。このピンポイントで奇襲ってことは、バカだがアホじゃねぇ。これは何らかの目的があって用意周到に画策されたわけだ｣
それを言ったのは轟焦凍だった。
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フブキ - 緑谷が「緑屋」になっていましたよ (2021年5月22日 11時) (
レス) id: b8e9bbbdfb (このIDを非表示/違反報告)
インマニエル - あの（相葉消太）って誰ですか？ (2021年4月23日 23時) (レス) id: b8bed17887 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 空間移動に金属矢…まるでとあるお嬢様みたいですね(いい意味で言っております) (2020年10月12日 15時) (レス) id: 19bf75ec07 (このIDを非表示/違反報告)
玲音(プロフ) - 唐瓜さん» ありがとうございます^^* 励みになります！ (2019年11月28日 11時) (レス) id: 6ec3c7d086 (このIDを非表示/違反報告)
唐瓜(プロフ) - はじめまして！面白くて楽しく読んでおりました。再開してくれてとても嬉しいです！！また気ままに更新してくれると嬉しいです！ (2019年11月28日 5時) (レス) id: 3816d577a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玲音 | 作成日時：2018年10月22日 23時
