第９０話 ページ41
｢あー、なんというかね｣
Aは困ったように頭をかくと
｢確かに強い個性だとは思う。ただ、そう単純じゃないんだ｣
頭にハテナを浮かべる切島と蛙吹に続けて言う。
｢身体が追いついてないと個性に振り回される可能性があるというか、ざっくり言うと加減間違えると身体が持たないのね｣
だから鍛え始めた頃はよく倒れてたよ。と付け加えると
｢…なんか、わりぃ｣
と切島は小さく呟いた。
その会話を耳にしたクラスメイトのほとんどがAの今までの努力量を理解した。詳しいことは知らなくとも、それがいかに莫大なものだったか。
「あぁ、気にしないでいいよ。まぁ、なんというか強い個性を自分のものにしたって感じかな」
下手すれば寿命削れるし、と付け足すとざわっとバス内が湧きだった。
「すごいわねAちゃん」
「それほどでもないよ。梅雨ちゃん」
だからまーなんというか、と照れたように笑みを浮かべると
「かっちゃんは、努力も知らずに先天的な才能みたいに褒めるなって言いたかったんじゃないかな」
とその一言にクラスメイト達は一斉に爆豪の方へ向いた。その表情はあほみたいに顔がゆるくなってにやにやしていた。
「あ゛ぁ！？ こっち見んじゃねぇうぜぇ！！」
「まーまーかっちゃん落ち着いて」
「…っ、…つーか違ェからなA！！」
「はいはい」
そのやり取りに
「くそリア充め…」
と小さく呟く峰田や上鳴がいたり、
「爆豪ちゃんツンデレね」
「そうだな」
とひそひそ切島と蛙吸が話していたり、
(…かっちゃん、わかりやすい)
と緑谷が一人心の中で思っていたり。
まぁとにかく、
(…猛獣使いだ)
と耳郎が思ったことをクラスのほとんどが思ったことは言うまでもない。
そんなこんなで訓練場についた。
そこは何とも某テーマパーク風の場所だったが、先についていたヒーロー、１３号によると
「あらゆる事故や災害を想定し、僕がつくった演習場です。その名も……」
――ウソ(Ｕ)の災害(Ｓ)や事故(Ｊ)ルーム！！
本当にＵ○Ｊだった。
いいのかそれでと思いながら、一人いないことに気が付いた。１３号と話している相澤に手招きされ近寄ると
「オールマイトさん、制限ギリギリまで活動したみたいで仮眠室でやすんどるんだと。不合理の極みだ」
「…なにやってんだ俊典さん」
そう相澤に伝えられ、何とも言えない顔でため息を吐いた。
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フブキ - 緑谷が「緑屋」になっていましたよ (2021年5月22日 11時) (
レス) id: b8e9bbbdfb (このIDを非表示/違反報告)
インマニエル - あの（相葉消太）って誰ですか？ (2021年4月23日 23時) (レス) id: b8bed17887 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 空間移動に金属矢…まるでとあるお嬢様みたいですね(いい意味で言っております) (2020年10月12日 15時) (レス) id: 19bf75ec07 (このIDを非表示/違反報告)
玲音(プロフ) - 唐瓜さん» ありがとうございます^^* 励みになります！ (2019年11月28日 11時) (レス) id: 6ec3c7d086 (このIDを非表示/違反報告)
唐瓜(プロフ) - はじめまして！面白くて楽しく読んでおりました。再開してくれてとても嬉しいです！！また気ままに更新してくれると嬉しいです！ (2019年11月28日 5時) (レス) id: 3816d577a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玲音 | 作成日時：2018年10月22日 23時
