【ＭＨＡ】最強の女だけど救けてほしい３【ヒロアカ】 (ページ41)

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第四十四話　ミアページ41

「しょ〜と〜！」

「ミア、ここでは俺は〝轟先生〟だ」

「いーじゃんケチ。焦凍は焦凍じゃん」

「よくねぇ。他の生徒に示しがつかねぇだろ」

　雄英教師でもある焦凍は昔っからのカタブツだ。小さかった頃、モアに連れられてよく現場に行っていたけれど、その時面倒を見てくれたのが焦凍だった。
　けど、今だからわかるけどそれはモアにいい男だと思われたい的なアレだったんだと思う。

　焦凍は、モアのどこを見て好きになったんだろう。私はモアに似てるから、こうして引っつかれるとドキドキしちゃうのは仕方ないけど。

「え〜？私と焦凍の仲はみんなが知ってることなんだし、別に隠さなくても良くない？」

「同期の娘ってだけだろ」

「ぶぅー、冷たい。私たちは散々〝二世〟だって叩かれてんだから、焦凍くらい優しくしてくれてもいいのに」

「充分優しいだろ」

「信じられない」

　焦凍の優しさはわかりづらいからきら〜い。きっとそうだったから、モアも焦凍に惚れなかったんだ。

「……ねぇ。焦凍もナンバー１ヒーローの子供だったならさ、そういう感じでアドバイスないの？」

「強いて言うなら無視だな」

「強いて言い過ぎ。なんの解決にもなってないじゃん」

　焦凍の気持ちはわからなくもないけど。別に〝個性婚〟をしたわけでもないモアとファーの子供である私たちは、見事に強力な〝個性〟に恵まれた(爪十以外)。だから、当時の轟家よりも相当注目度が高いのだ(ファーはナンバー３ヒーローだし)。

　私はそんなモアとファーに憧れた。家族全員がゴンザレスヒーロー事務所に相棒として入ったら、これ以上ない奇跡だと思った。

　私は宇宙一かっこいいヒーローのモアになりたくて、焦凍に見てもらう為に訓練を志願したが跳ね除けられた。