【ＭＨＡ】最強の女だけど救けてほしい３【ヒロアカ】 (ページ21)

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第三十六話　左衛門三郎ページ21

『あれ？八百万さん、ここにあったAちゃんの机は？』

『それが……私が来た時にはもうなくなっていましたの』

『他の先生が片づけたんじゃねぇの？寿限無如来転校しちまったんだしさ』

『そうだけど……』

　寿限無如来・ゴンザレス・阿修羅が書類上転校したのは、もう随分と前。黒の組織が壊滅して、寿限無如来・ゴンザレス・阿修羅が逮捕されたあの日からその名前は雄英にはない。

『……相澤先生は、ずっと残してたのに』

　ぽつりと、緑谷出久が呟いた。

『まぁでも仕方ねぇって。いない奴の机をずっと残しておくのも変だろ』

『それでもAは俺たちの大事なクラスメイトだ。緑谷、後で戻してもらえるか頼んでみるぞ』

『うん、そうだね。行こう、轟くん』

『轟、緑谷！俺らも行くぜ！』

『私たちも行くよ！ゴンザレスの机はさ、なくしたら絶対ダメなヤツだし！』

『さえちゃんがいた証を消しちゃうのは寂しいわ。ヒーローとして大切なことは何か、教えてくれたのはさえちゃんだもの』

　瞬間、相澤消太が教室に入る。静まるクラスメイト。頬を掻く相澤消太。これから始まる朝のほーむるーむ。

『ホームルームを始める前に、お前らに言わなきゃいけねぇことがある』

　身構えるクラスメイト。視線を落とす相澤消太。これから始まる物語。

「左衛門三郎Aです」

　ずっと自分にかけていたイメージを解いた。透明人間となっていた私は、相澤消太が立つ教壇の前に姿を現しみんなのことをぐるりと見回す。

「「「「さ、さえちゃん？！？！」」」」

「ヤー」

　そう言って、微笑みで応えた。

「留学生の左衛門三郎Aだ。仲良くしなくてもいいが、面倒だからトラブルは極力避けてくれ」

→むっ。失礼な、相澤消太
→それは爆豪勝己次第です
→だ、そうです。上鳴電気