【ＭＨＡ】最強の女だけど救けてほしい３【ヒロアカ】 (ページ3)

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いやきっとそれだけじゃ止まらないだろうからもっと他に作戦を練らないと…… ページ3

「緑谷お前気持ちはわかるけどブツブツやめろぉ！」

「しかし、緑谷さんの言う通りですわ。相手は寿限無如来さん、常識が通用しませんもの」

　僕の独り言は峰田くんと八百万さんが聞いていた。頭の中に浮かんだ作戦をすぐに消し去ってしまうのは、その作戦に必要な〝二人〟が仮免を所得していないからだった。それだけが僅かな不安要素となりじんわりと僕の心を侵食する。

　片方は、Aちゃんと一番ぶつかり合っていた。
　片方は、Aちゃんのことを一番理解していた。

　一番重要だと思うこの〝二人〟がいない中で決行される作戦に意味はあるのだろうか。一瞬だけそう思って、それがこの社会の〝ルール〟なのだと感じて拳を強く握り締める。

　正しくない方法では掴めなかったその影が
　正しい方法で実体を現したのだから〝ルール〟をあえて破る必要はない。

　不安だとしても、僕よりもAちゃんの方が不安だと思うから。Aちゃんの方がずっとずっと悲しんでいるから、僕は、Aちゃんのヒーローになりたいと心から思った。

→第三十一話　君の名は。