【ＭＨＡ】最強の女だけど救けてほしい【ヒロアカ】 (ページ47)

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第十八話　相澤消太ページ47

「相澤消太。何故貴方なのですか」

　私はごくりと生唾を飲み込み、意外そうにペアを見下ろす彼に抗議をする。

「何故も何も、他の教師だったら瞬殺だろーが」

　確かに彼らは話にならない。姿が見えた瞬間に手錠をかけるイメージをすれば一発けーおーです。

「連れてきたのはＢ組の物間か」

「この痴女がＢ組の教室に乱入して『ナイ！貴方以外あり得ません！』って懇願するから仕方なくですよ」

「…………？いや本当なんかい」

　相澤消太は私が否定すると思っていたのか、何も言わなかった私に向かって突っ込んだ。

「まぁいい、さっさと行くぞ。お前の試験は俺と物間の都合で後回しになっていたからな。Ａ組Ｂ組ほとんど全員が見ている試合だ、せいぜい恥だけはかくんじゃねぇぞ」

「それは相澤消太にも言えることです」

「お前がいつ俺に勝った」

「貴方がいつ私に勝ちましたか」

　いつもの調子で言い合っていると、不審者変質太郎が明らかに「なんだこいつら」と言うような表情をする。

「貴方は私の個性か相澤消太の個性をコピーしてください。私が二人いれば無敵、相澤消太が味方につけば最強です」

「うるさい痴女。君の個性は絶対にコピーしないからね」

「爪が剥がれたのは貴方のイメージが下手くそだからです」

「ああああ！！君は死ぬほどウザいなぁ！！痴女！！このっ！！痴女！！」

　不審者変質太郎がまた心を病ませている。拳藤一佳のアドバイス通りに無視すると、「ちょっ、待て痴女！」と追いかけられた。

「なんだその人間関係を疑うような呼び名は」

　私は不審者変質太郎を引っ張り、相澤消太から距離を取って始まりの合図が鳴るのを待った。

「私の個性をコピーしないならば序盤の貴方はお荷物です。私に抱きついてください」

「くっ、痴女！また僕にわいせつ行為をさせるのか！」

「貴方はお荷物です」

「はぁあ？！？！教室に来て僕を口説き落としたのはそっちだろ！！」

　不審者変質太郎はよく私のクラスメイトを煽るけれど、何故か私に対してだけありのままの怒りをぶつけてくる。聞こえてきた合図を聞いているのかいないのか、ぷんすこと怒る不審者変質太郎を抱き寄せて私は住宅地ステージの地面を蹴った。

「うぎゃあ？！」

「口は閉じます。最悪噛み切ります」

　忍者のように屋根、塀、伝線を走り、とりあえずゴールというものを目指す。けれど、その前に私は自分の個性が消えたのを感じた。

→不審者変質太郎！！
→相澤消太！！
→進軍します！！