【ＭＨＡ】最強の女だけど救けてほしい【ヒロアカ】 (ページ38)

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体震える。どうしましょう。私はもう、生きていけない――。

「……！」

　体を丸めた私を見て、今まで和やか寄りだった三人の空気が一気に凍った。

「だ、大丈夫だよ！相澤先生は本当に処分されてないし……！」

「君は君のやるべきことを立派にやり遂げた。警察や裁判官の方々も、そのことで君の罪を重くする気はないようだ」

　違う。そうじゃありません。私が一番怖いのは――

「両親を救けたいんだろ？」

「――！」

　顔を上げると、轟焦凍が口を開いていた。

「お前の両親を救えるのは、お前だけなんじゃねぇのか」

「轟、焦凍……？」

「救けたいならお前が最初に諦めるんじゃねぇ。お前もお前の両親も、黒ずくめの組織には殺させねぇから」

　そういえば、私は轟焦凍にその話を話していた。なんでもないただの会話だったのに、どうして彼はそんなにも詳細に覚えているのでしょう。

「だから、ヒーローがそんな簡単に諦めんなよ」

　言葉は重りとなって私の心にのしかかる。

「私は……ファーとモアを救けたいです」

　けれど、同時にそれは力となった。

「諦めるなんて、ありえません」

　それが今の私の答えだった。

→第十六話　相澤消太