第一話 私の名は。 ページ2
目を見られた。相手の瞳には私が映って、品定めをするかのように全身をじぃっと舐め回される。
美しい瞳だと最初は思った。知的なのに情熱を秘めた瞳が長い前髪から覗いていて、私を全方位から捕らえている。そうして、私は時計に視線を移した。
「相澤消太、見すぎです」
「それが俺の個性だ。気にするな」
「ナイ。見られてから五秒経過いたしました。個性であっても見すぎです」
「上からお前を監視しろとの命令が出ている。それは聞けない相談だな」
「承知いたしました。明日からは見られても構わない下着を身につけます」
「そこまで見ねぇよ」
職員室だというのに、相澤消太は私のことを縛り上げた。これからどうなってしまうのでしょう。このようなぷれいは、あにめでさえ見たことがない。
「相澤消太、セクハラです」
「お前、ふざけるのもいい加減にしろよ」
「セクハラです」
このまま私は、彼に制服を脱がされてしまう。そう思った瞬間、相澤消太がまばたきをした。
「……ぁ」
制服が四方八方に弾け飛ぶ。この場には、裸体になった私と私の裸体を凝視する相澤消太。そうして何事かとこちらに視線を向けた教師陣がいた。
「……セクハラです」
「お前が勝手にやったんだろう！」
相澤消太に殴られたついでに、塵となった自分の制服の残骸を見下ろす。自分の制服姿は今朝鏡でちゃんと見た。だから……
「復元、完了」
そんな自分を�爛ぅ瓠璽賢瓩垢譴弌∋笋禄宿蛋阿了笋任い蕕譴拭�
(……困りました。これは誤算です)
けれど、制服を思い浮かべることに集中しすぎて下着は復元できなかった。
(……まぁ、いいでしょう。誰も私のスカートの中を覗きません)
私が制服を着たことを見届けた相澤消太は、「来い」とだけ命令する。そうして私は、１―Ａ組の扉を開くことになった。
「寿限無如来・ゴンザレス・阿修羅です」
あの時咄嗟に名乗った偽名を口にすると、今までざわついていた教室がさらにざわつく。
「じゅ、じゅげ……？」
「今なんつった」
「寿限無如来・ゴンザレス・阿修羅です。人の名前は一度で覚えるべきと助言します」
「いや無理だろ！」
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ｍ - 名前がｗ (2018年12月30日 15時) (
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作者名：鬼童輪廻 | 作成日時：2018年5月22日 15時
