今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:30,463 hit
小｜中｜大
第十話 ページ22
いつものATMに行こうとして、ミナトに買い出しを頼まれた私はシンを巻き添えにして道を歩いていた。
「シン、先に買い出ししてて」
「はいっ！ 任せてください！」
ATMと商店街は目と鼻の先。さっさと行ってさっさと終わらせようとして、私は見覚えのある人物を前にして足を止めた。
「……仁」
「おやぁ？ 誰かと思えばエーデルローズの穀潰しではありませんか」
「Aさん？ 知り合いですか？」
「ッ！」
シンに知られたくなくて先に行かせようとするけれど、シンはただならぬ気配を感じ取ったのか頑としてそこを動かない。
「羅生門A、まだエーデルローズにいるんですか？ 今も昔もなんの役にも立たないのに、いい度胸ですねぇ」
昔と何一つ変わらないその言葉一つ一つが私の胸を抉ってきた。
そんなわけないと思っていたのに、自分が思っている以上に仁は私のトラウマみたいで――足が震え出した私は
→走って逃げる
→その場に蹲る
→……コウジ、助けて
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 23人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鬼童輪廻 | 作成日時：2018年5月18日 15時
