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コウジに相談する ページ8
こういう時は、やっぱりコウジに相談しよう。だってずっとそうして来たんだから。
「……コウジ、ちょっといい？」
「うん、いいよ。Aちゃん」
嫌な感じ一つせずに受け入れてくれたコウジは、部屋から出てこようとする。私は慌ててそれを止め、部屋に入れてくれるように懇願した。
「それは……」
「わ、わかってる……！ ユウもいるし、いとが嫌がることをしたくないのはわかってるけど……！」
それでも、完全に二人っきりになれる場所はここしかない。コウジは事態を察して私を部屋に入れ、「ちょっとだけだよ」と釘を刺した。
「…………」
やっぱり、コウジはいとのことが一番大切なんだな。すごく胸が苦しくなって、コウジが私を部屋に入れたがらない理由を痛感する。
自分のことが好きな女を部屋に入れるんだもん。そりゃ嫌だよね。
私はなるべく平静を装って、ヒロの誕生日会について再び尋ねた。
「みんなで祝うってことは決めたけど、誕生日会とかよくわからないから……」
「そっか、Aちゃんの家はちょっと変わった誕生日会をするんだっけ？」
「部族の人間から半日くらい襲われる。生き抜いたら歳をとるっていうシステム」
「うん。そういうことなら僕に任せて」
コウジはウインクをして私を安堵させようとする。けれど、コウジのことが好きな私には逆効果だった。
→第三話 √α
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作者名：鬼童輪廻 | 作成日時：2018年8月5日 0時
