【KING OF PRISM】伝説の女だけど放っておいてほしい√オバレ (ページ44)

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剥がしてくれたんだページ44

それ、みんなが気づいた上で放置していた奴なのに。

「当たり前だろ」

　怒ったように言うヒロは珍しい。いつもは自分の本心をあんまり見せてくれないのに。
　私は私の元へとくるヒロを見上げ、「ごめん」と言う彼の表情に目を奪われた。

「ヒロさんが謝ることではありません」

「ユキの言う通りだからやめて、ヒロ」

「やめないよ。全部俺が悪いから」

　本当に反省しているように見えるヒロは珍しい。いや、前にファンの前で盗作だったことを謝った日以来かもしれない。

「どうしてそんなに深刻に受け止めてるの？」

「どうしてってこっちが聞きたいよ！どうしてAは昔っから自分のことになるとそうなんだ！」

「だって」

「だってじゃない！その足だってAが危険だと思わなかったから潰れたんだろ？！」

　そう言われると、何も言えなくなった。ヒロは、今回の件を過剰に受け止めていた。

「…………ごめん」

「もういいよ。俺が守るから」

「ヒロさん、守ることなら俺たちにもできます」

「そうですよヒロさん！」

　名乗り出たユキにレオが同意するけれど、ヒロはそれを断った。私は去っていくヒロの背中をただ黙って見つめていた。