今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:12,003 hit
小｜中｜大
べるの方が強い ページ30
気づけば口がそう動いていた。
「うおわああ？！」
「Aさん？！」
振り向いた全員に驚かれ、知らぬ間に自分が気配を消していたことに気づく。気づかれないように立ち去ろうと思ってたから、仕方ないけど。
「……でも、私は決着をつけたい」
誰かに言わされたような気がした。
私だって本当はべると決着をつけたいけれど、言葉にしたのは誰かのせいだった気がする。
「いや、でも……」
威勢よくべるのことを押していたのに、私が来た途端に尻込みするユウの気持ちがわからない。
「絶対につけるから」
私の背中を押したユウは、唖然としていた。タイガは「Aさん、ほ、本当に……？！」と腰を浮かせ、子供のように瞳を輝かす。
「正気か？！ おまえ、怪我してるんだろ！！ それに今は胃が……！」
「退院してからだからいい」
「良くねぇよ！」
「いい」
ユウの静止を振り払い、私は病室へと立ち去った。
→第九話 √β
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鬼童輪廻 | 作成日時：2018年7月22日 23時
