今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:12,000 hit
小｜中｜大
うっ ページ18
吐き出し、無理矢理扉を開けられたことを悟る。
「A！」
「Aさん！」
すぐに駆けつけてきたユウとタイガは足を止め、二人で背中を撫でてくれた。けれど、私は戻しているところを二人に見られてショックを受けてしまった。
その優しさは余計な優しさで、お節介だった。
＊
数日経って、置き手紙を残した私は山へ帰る。もうエーデルローズにはいられない。あんな醜態を晒した上で生きていけるほど図太い神経を持ち合わせていない。
「……さようなら」
私は歩き、山で新しい生活を始めた。
羅生門家の一族は皆、十歳になると山を出て新しい山で一人暮らしをしなきゃいけない。その前にエーデルローズの門を叩いた私は山での一人暮らしをしたことはなかったが、なんとかなるだろう。元々そういう民族なんだから。
「よし」
そう呟いて、私は新しい生活を始めた。
END
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鬼童輪廻 | 作成日時：2018年7月22日 23時
