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第一話 ページ1
いつの間にか寝てしまい、慌てて寮に戻るとユウにぶつかって転んでしまった。
「いってぇ！」
「ごめん」
謝り、フロントにいる山田に声をかけて残っている仕事を確認する。大体午前は山田がやって、学校がある私は午後中心だ。その午後には間に合ったはずだが
「もう残ってないぞ？」
山田にハッキリと言われて私は手を止めた。
「は？」
「そうだぞA。おれがおまえの代わりに全部終わらせてやったんだからな！」
「はぁ？」
なんで。そう思ってユウを見上げると、「おまえが帰ってこないからだろ！」と怒られる。
「『いつもAに任せてるから今日はおれがやってやるんだ』ってさ」
「ちょっ、おい！ 言うなよ！」
「あ」
「『あ』じゃねぇーよ！」
「…………ユウ」
何を考えているんだろう、この子。私のことそんなに好きじゃないくせに。
「違うからな！ こういうのは寮に住んでる奴らもやるべきだと思ったからやったんだからな！ 違うからな！」
「わかってる」
そんなことだろうと思っていた。
「本当にわかってるのか？！」
「わかってる」
「本当に本当だな？！」
……面倒くさいな。
→わかってる
→…………
→タイガ呼ぶよ？
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作者名：鬼童輪廻 | 作成日時：2018年7月22日 23時
