"ただいま"は重要な挨拶 ページ27
私「…暇だな」
ソンジェは友達と買い物に行ったし、オッパは撮影に行ったので夕方まで帰って来ない。
ソファに寄り掛かり体を伸ばす。
伸ばした手でソファに寝転んでいるサミとグリを軽く撫で、溜息をつく。
仕事が休みな私は、朝のうちに掃除も洗濯も夕飯の仕込みも終わらせてしまったのである。
私「2人が帰って来るまで何するかな…あっ」
BTOBのマネージャーになった頃から、BTOBの推しとなったオッパにフォーカスした映像を集めていたのだが、本人の前で観るなんて恥ずかしい事は出来なかった。つまり、今がチャンスなのである。
そっと隠しておいた場所から自作DVD数枚を取り出しリビングのカーペットに座り込みテレビ前を陣取る。
DVDの中身は、昔の音楽番組やビトコムからオッパのみを抽出し編集したもので、久々に観て興奮した私は、サミとグリを相手に凄まじい勢いで話し出す。
私「サミさん!グリさん!ちょっとほら!ここの首元!凄
く綺麗でしょ?このオッパ、尋常じゃない色気を放っ
てるの!…この時のオッパは歌い終わったらカメラ目線
で微笑んで後ろに退散するの!可愛い…ちょっと待って
ね、イチ押しのシーンで一時停止するから…ほらっ!」
サミとグリがいるであろうソファの方へ振り返るとオッパが座っていた…えっ?いつから私は本人に力説していたんだ?
…落ち着け落ち着け。
私「…オッパ、おかえり」
CS「ふふっ…顔、真っ赤だよ?」
私「んんんん!」
恥ずかしい、恥ずかし過ぎる。
CS「ふふっ、そんな映像持ってたんだね」
私「推しに映像集めてたのがバレるって、こんな気持ちな
のか…恥ずかし過ぎる…しかも推しに推しの良さ力説
してたなんて…」
CS「自分の彼女が自分の事こんなに好きでいてくれたら
素直に嬉しいよ?けどね…何て言えば良いのかな…
俺、本人なのよ」
私「ん?」
CS「えっと…実物の俺だけを見てて欲しいな?」
私「わぁ…喜んで見ますとも」
SJ「いや、映像の自分に嫉妬するなよ」
CS「うわっ!いつの間に帰って来たんだよ!」
SJ「俺だってこんなタイミングで帰って来たくなかった
よ…こいつはヤバいDVD観てるし、ヒョンはこいつ
の力説止めずにニコニコして聞いてるし…」
私「2人揃って静かに入って来て様子を窺ってるなんて!
帰って来たらただいまって言ってよ…」
CS「ふふっ、ただいま」
SJ「ただいまー」
私「いや、今じゃなくて」
5人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:HMHN | 作成日時:2023年6月16日 22時