最初から目は笑っていなかった ページ3
◆「一緒に食事でもどうですか？」
私「…申し訳ありませんがお断りします」
チャンソプさんのミュージカルのリハーサルに同行していたら、別の出演者さんの関係者に捕まってしまった。
しつこい人で連日声を掛けてくるので避けていたのだが、
リハーサルの終わり際にチャンソプさんを迎えに行こうと控室を出たら遭遇してしまったのだ。
◆「今日とかどうですか？」
私「あの…私断ってますよね？そもそも、私はうちのチャ
ンソプに同行しているマネージャーであり、仕事で来
ていますのでそのようなお誘いはお断りします」
◆「そうですか…じゃあ、連絡先の交換だけでも…」
私「仕事関係の連絡であれば、私ではなく事務所を通して
いただけますか？」
◆「いや、あなたの連絡先を…」
CS「彼女の連絡先は教えませんよ？」
私「あ、チャンソプさん」
CS「そもそも、うちのマネージャーは何度も食事や連絡
先の交換を断ってますし、私も許可しません」
◆「いや、チャンソプさんには聞いてなくてですね…」
私「あの…先程もお伝えしましたが、私はうちのチャンソ
プに同行して仕事をしているので、プライベートなお
話はお控えいただきたいです」
◆「じゃあ、仕事終わりなら良いですか？」
私「いや、そういう事じゃなくて…」
何この人…怖っ。話が全く通じてないじゃん。
え？人間じゃないとかある？
もうこうなったら日本語で返してやろうかな…。
CS「はぁ…聞こえてないのかな？うちのマネージャーを
誘わないでって言ってるんですよ」
私「ち、チャンソプさん？」
CS「分かります？うちのマネージャー、って意味」
◆「え？BTOBのマネージャーって事ですよね？」
CS「まあそうですけど…僕の、って言ってるんです」
◆「へっ？だから…BTOBの、って事ですよね？」
CS「わぁ…ハッキリ言わないと分からないのかなぁ…」
私「チャンソプさん？駄目ですよ？絶対駄目ですよ？」
笑顔を作ってはいるけどチャンソプさんが怒っているのが分かる。だって言葉の節々に棘があるもの。
私の制止も聞かず、チャンソプさんは言い放ったのだ。
CS「僕の恋人である彼女に声を掛けないでって言ってる
んですよ、これなら分かりますよね？」
◆「えっ？」
私「あぁ…駄目だって言ったのに…」
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作者名：HMHN | 作成日時：2023年6月16日 22時
