. ページ28
「ひどい...俺なんもしてないのに...チャニヒョンに言いつけてやる...」
「まだ食べ足りないならそう言いなよ、A？」
「...なんでもないです〜」
そう言って拗ねている姿に思わず耳としっぽが見えるかと思った。まったく、こいつは虎っていうか子猫だな、なんて思いながらAの顎の下を撫でる。
「...おれ、猫じゃないよ」
「ヒョンにとっては可愛い猫だよ」
「ちょっと恥ずかしいんですけど...」
「ん〜？可愛いねぇAや〜」
イエナがやられているようにAの顔をこねる。流石、肌には気を使っていると言うだけあっていつまでも触りたくなる。
しばらくわしゃわしゃとAの顔やら頭やらをかき混ぜていると痺れを切らしたAが叫び出した。
「あー！もうヒョン！やめてってばぁ！！」
「なんだよ急に、ヒョンに可愛がられて嬉しくないって言うのか！！」
「しらない！ヒョンのパボ、俺の髪ぐちゃぐちゃじゃんか！」
「ヤーA！！そんなこと言うのはこの口か？！」
生意気な口を聞くようになってしまった弟を懲らしめる為に再び顔をこねようと近付けば、直ぐに逃げられてしまった。
個人練習とはいえあんなに踊った後だと言うのにけらけらと笑いながら逃げ回るAを追いかけ、腕を引いて捕まえる。
「ッやべ、あーごめんなさい！すみませんでした！」
「A、さっきなんて言った？うん？」
「俺が悪かったですってばぁ！ヒョン怖いって！」
「...っはは、うそ、怒ってないよ、」
「嘘だ...俺もエアフライヤーで揚げられるんだ...」
この世の終わりみたいな顔をして項垂れているA。全く、こいつの中で俺はどういう人間なんだか。俺だって可愛い弟には慈悲ぐらい与えてやるよ。三度まではね。
「あの...明日俺がご飯作るから勘弁して？」
「へぇ...ご飯だけ？」
「...クッキーも作らせていただきます」
「よろしい、二言は無いな？」
「不本意ですけど」
やべ、口が滑った、なんて自分の口に手を当てているが、こいつは本当に学ばないな？すぐ側にあったティッシュを掴めば慌てたように謝り倒してくるA。
「あーごめんなさい！すみませんってば！」
「うちの猫はちゃんと教えてあげないと分からないみたいだね？これも躾だよ」
うわああ！なんて叫びながらも暴れるAの口にティッシュを詰め込みながら、お前はそうやって馬鹿みたいに騒いどけばいいよ、なんて思う。本人には絶対言ってやらないけどね。
[2 Kids Room] Ep.×× Lee Know X ___→←うらやましい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 407人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
時雨(プロフ) - あんずさん» 初コメ、リクエストありがとうございます！承知いたしました！しばしお時間かかってしまうと思いますがお任せください〜！ (2月27日 15時) (
レス) id: 121b5caafd (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 初コメ失礼します！いつも楽しく拝読させて頂いています( *´꒳`* )リクエストなのですが、リノから見た主くんのお話がみたいです！ (2月27日 0時) (レス) id: 0010bffdfc (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - わわ、本当ですね...修正しました。教えてくださりありがとうございます！ (2月10日 20時) (レス) id: 121b5caafd (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - ミヤネ より ミアネ かなと... (2月10日 20時) (レス) @page7 id: 1a788f23e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：時雨 | 作成日時：2024年2月10日 1時
