【歌い手】そういう関係です！【天月】 (ページ8)

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7～夢ページ8

悲しい。
一言で収まってしまうけど一言じゃ言いきれない。
そんな思いが涙になっているみたいに思えた。

天月「どうしたの！？」

貴方「お父さんと･･･お母さんがぁ」

泣きすぎてちゃんと聞き取れるのかわからない。

天月「ん？」

貴方「あだしっ、で養子なんだって」

そう。
今までお父さん、お母さんって呼んでた人達はいまじゃおじさんとおばさんにしか思えなかった。

天月「え･･･本当に？」

天月くんが疑うのも無理ない。
自分でも信じられない。
夢なら今すぐ覚めてほしい。
冗談なら冗談だって言ってほしい。

貴方「なんで嘘言わなっぎゃいげないの」

天月「そ、そうだけど･･･」

貴方「なんか、すっごい裏切られた気分」

人に隠し事されてたってこんなに苦しいことなんだね。

天月「･･･俺は裏切らないよ」

そう言ってあたしを抱き締めて頭を撫でてくる天月くんは同い年じゃないんじゃないかと疑いたくなるほどだった。

目を開けるといつもの家の風景だった。

貴方「ん･･･」

よかった。
夢だった･･･けど夢じゃないんだよね。

天月くんは夢の中と同じようにあたしの頭を撫でてた。

天月「おはよ。なんか泣いてるし辛そうだったからさ」

言われるまで気づかなかったけど泣いてた。

貴方「ありがと･･･

嫌なことってどれだけたっても消えないんだね」

天月「･･･うん」

天月くんはあたしの言葉の意味を理解したらしい。
ベッドの上に座ったあたしを優しく抱きしめてくれた。

天月「やっぱり、まだ辛いの？」

貴方「昔よりはいいよ。ちゃんと納得したし･･･諦めたし。今は会わないから全然大丈夫」

あの夢は何回見ても嫌になる。
週に一回くらい見てる気がする。

天月くんには迷惑かけてるな･･･

天月「そっか･･･今Aは俺と一緒で本当に良い？」

なんでそんなこと聞いてくるんだろ。
朝だからか全然考えられなかった。

貴方「うん。天月くんはあたしの全部をわかってくれてる気がして落ち着くんだ。だから･･･一緒にいてほしいかな」

天月「良かった」

いつも以上に近い天月くんはあったかくて、やっぱり大好きだって思う。

この大好きってなんなんだろ･･･

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