56・さよなら ページ10
あぁ、思い出しちゃった…
全部。
バカだなぁ…あたし…
こんなに簡単なことも忘れてたなんて…
どうしようかな…
人間になれば寿命が来たら死ぬ。
でもこのままだと御国が消えるのを見なくてはならない。
…なればいっか。
その方がよっぽど楽なはず。
そう考えた後意を決して御国にメールを送った。
『数日ある人のところに泊まるので気にしないでください』
送った後少し後悔した。
これでもし人間になったとしても、御国が気にかけてくれなくなったらどうしようかって。
でも今更思ったって遅い。
もう決めたんだ。
そして電話をかける。
数回コールが鳴ったあとあの優しい声ではい？と聞こえた。
貴方「あ、リリイ今忙しい？」
リリイ『今はそんなに忙しくないですよ。どうしたんですか？何か考えついたんですか？』
貴方「…何でわかるの？」
リリイ『何百年も見ているから。ですかね』
貴方「あのね…決めたの。人間になるって」
リリイ『そんな事だろうとは思ってましたよ』
貴方「それでお願いがあるの。御国には人間になったあと詳しく自分で説明するから言わないで。あと、御国に化け猫のあたしから伝言。大好きって伝えて」
リリイ『わかりました。これからどうするんです？』
そう。一番の難関は人間になる為にはこの身体から一回離れなくてはならない。
つまり一度死ななければいけない。
でもその事についてはもう考えてあった。
貴方「椿のところに行ってくる。みんなはお願いしてもダメって言いそうだからね」
リリイ『言うでしょうね。私も実際のところ反対ですがAがそれで幸せになれるのであれば止めませんよ』
貴方「ありがとう…椿にお願いして有栖院家に身体届けてもらうけどいい？」
リリイ『大丈夫ですよ。私も知らなかったとして御国さんに連絡しますね』
貴方「そうしてくれると助かるよ」
リリイ『それじゃあまた』
貴方「さよなら」
ツーツーとなる音に泣きそうになりながら今度は違う人に電話をかける。
こっちはコールの数が多い。
まだ寝てたかなぁ。
『なに？』
貴方「あ、椿、寝起き？w」
椿『そうだけど？いくらAでもからかうための電話ならしてこないでよね』
貴方「からかうためじゃないよ。お願いがあって」
椿『僕に？言ってごらん。Aのお願いなら叶えちゃう』
椿がこういうやつでよかった。
貴方「…あたしをここから消してほしいの」
椿『…正気？』
貴方「当たり前でしょ」
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imo(プロフ) - 紅野さん» レスくださって有難うございます！文ストの方を書いているのも知っているので此方はゆっくり更新して下さると嬉しいです！完結迄どうか……宜しくお願いします(T T) (2019年8月31日 1時) (
レス) id: 58204ff8e1 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - imoさん» うわーありがとうございます。ほぼ自己満で消さずに残していた作品でした…。勿論見て頂けるなら思い出して続き書きますね。少しかかるかもしれませんが…。 (2019年8月30日 22時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
imo(プロフ) - 更新停止は解除されるのでしょうか。文ストの後に知って、今日ずっと読み続けた新参ですが、これは迚も好きな物語でした。良い所で終わってるので続きが読みたいです。 (2019年8月30日 3時) (レス) id: 58204ff8e1 (このIDを非表示/違反報告)
もこ - 終焉ノ栞 旧校舎の教室の続きを読みたい。 (2016年8月30日 18時) (レス) id: a7e6de438b (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 囚人（もどき）さん» ありがとうございます！頑張って書きますw (2016年8月26日 0時) (レス) id: 190444d6cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅野 | 作成日時：2015年4月23日 23時
