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言わないで×12 ページ14

それから少しした頃太宰は幹部になった。
そして芥川がやって来た。
まぁ直接会う事なんてほぼなかったけど。
なんなら私のファーストキスがあの大嫌いな太宰に持ってかれたのもこの頃だ。

____________________

太宰「ねぇ、Aは昔の事話す時に私が出てきたら絶対に嫌いなって言うけれどそれは態とかい?」

貴方「まぁ態とだね。昔の太宰は嫌いな太宰で、今の太宰は……良くなった太宰だから」

与謝野「好きとは言わないんだね」

貴方「それ言うと調子乗るんで」

まぁ話を戻そう。

____________________

更にこの頃から私は借金に追われていた。
ある時は家まで押しかけて来て、ある時はマフィアのビルまで来て、ある時は織田さんが黙って払ってくれて……。

貴方「織田さん、真逆また借金代わりに払ってくれたの」

織田「あぁ。気にするな」

貴方「駄目だよ!私の、私の親が残してった物なんだから私がどうにかしなきゃいけないのに……!」

織田「お前みたいな子供が関わるには早すぎる」

貴方「でも、でも、織田さんのお金は織田さんが使うべきだよ」

それに織田さんは孤児も養ってる訳だから手元に残るのは余り多くないはずだ。
なのにその少ないお金を私の借金なんかに……。

織田「俺はAの為に使いたいんだが」

貴方「……どうして」

織田「お前が大事な家族だから、じゃ駄目か?」

貴方「……家族」

織田「そうだろ?」

当然の様に言い放ち首を傾げる織田さん。
そんな風に思ってもらえてるなんて考えても見なかった。
嬉しい。凄く。そんな言葉じゃ足りないくらい。

貴方「有難う。織田さん」

織田「何も礼を言われる事はしてないぞ」

貴方「素直に受け取ってよ」

織田「わかった」



こんな日々がずっと、これから何年も何十年も続くんだと思ってた。

続かない未来なんてないと思ってた。



でもあってしまった。
彼と二度と会えなくなる未来。






この後織田さんが死んでしまうから。

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設定タグ:文スト , 太宰治 , 紅野   
作品ジャンル:恋愛
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アミ - この作品、すごく面白かったです!!更新頑張ってください! (2020年4月8日 11時) (レス) id: 808cf034c3 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - モクズノドウケシさん» ありがとうございます…!掛け持ちしてるせいで更新かなり遅くなってしまいましたがここからまた頑張ります! (2019年1月5日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
モクズノドウケシ(プロフ) - 織田さんの出した最後の正しい道……。感極まります……、続きだ。嬉しい。更新頑張って下さいね! (2019年1月5日 13時) (レス) id: fd101bcda6 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - ジブリールさん» ありがとうございます!ゆっくり更新ですが頑張ります…! (2017年12月27日 13時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
ジブリール - 続きが凄い気になります!更新待ってますね! (2017年12月24日 22時) (レス) id: 41cfeef620 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅野 | 作成日時:2017年10月8日 22時

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