好き？×３８ ページ42
あの後事前に連絡してあったらしい警察やら何やらが杉野さんを捕まえてった。
探偵社に帰って来たものの、大好きな彼に相当な嘘をつかれたせいで私の気分は最悪である。
太宰「本当に御免ね。全部嘘だって」
貴方「………」
太宰「御免って。ねぇ…」
ずっと謝り続ける彼を無視して紅茶を飲む。
ナオミちゃん淹れるの上手だなぁ。
敦「今回のは太宰さんが悪いですよ」
国木田「彼女を囮になどするからだ。自業自得だろう」
太宰「一番自然に話を進めれて、適任なのがAだったのだよ……。本当はやりたくなかった…」
貴方「ナオミちゃん、紅茶おかわり」
ナオミ「はい、只今」
ニコッと笑って私からカップを受け取るナオミちゃん。
可愛い。
太宰はというと、私を椅子の後ろから抱き締めて肩に顔を埋めてきた。
太宰「私だってやりたかったわけじゃないんだ。許してよ…」
貴方「……私の本気の涙返してください」
敦「泣かしたんですか。最低ですね」
うわ、敦くん上司に向かって強気だね。
しかもかなり辛辣。
貴方「修復不可能な心もどうにかしてください。暫くは信用できません」
太宰「……」
突然静かになって変だなと思い振り向くと、涙目の彼がいた。
この人泣くんだ…。
貴方「…弁明をどうぞ」
太宰「君の気持ちわかっててあんな酷い事言ったの反省してる。それにね、言うのも辛かった。Aのこと大好きなのに…」
目に溜まっていた涙が落ちていく。
泣いてる所は何処か幼い。
怒ってた筈なのに手は彼の頬を流れる涙を掬っていた。
貴方「もう二度としないで。太宰の何倍も辛かったんだから」
太宰「もうしない。絶対。約束する。御免ね」
貴方「今回は許す……でも先に言ってくれてたらこんなに傷つかなかった」
太宰「だって、知ってたらあんな風には出来ないだろう？それに、ちょっと試してみたかったんだ。私の事何処まで好きかなって」
貴方「確かに演技じゃあそこまで出来ないかもしれない。でも、試さなくたって私が太宰のこと何よりも大好きだってことくらいわかってるでしょ」
彼の表情が突然緩む。
見たことないくらい頬が緩んでる。
太宰「うふふ。どうしよう。嬉しくて死んじゃう」
貴方「…は？」
太宰「初めてちゃんとAの口から好きだって、大好きだって聞けて、うふ、えへへ。可笑しくなりそう」
あれだけ言おうと思っても言えなかったのに…。
真っ赤になってるのを彼に見られない様に、椅子の背に額を当て顔を隠した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 174人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
自殺したい - 返信ありがとうございます！！私も今初めて小説を書いていますが難しいですね、、、。中３の頭ではキツいです、、。 (2017年10月30日 23時) (
レス) id: 97c9eaf3cf (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 自殺したいさん» ありがとうございます…！最近はペースが落ちてきてますが気長に待ってもらえると有難いです…！ (2017年10月25日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 味の素さん» 返信遅くなりましたが、ありがとうございます…！ (2017年10月25日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
自殺したい - めっちゃいい話ですね。。。大好き｡｡ 太宰さんがかっこいいーー!!泣いちゃいました。何回見ても飽きな！！ これからも頑張ってください！ 続きを楽しみにしながら腕に包帯を巻いておきます！！！ (2017年10月25日 16時) (レス) id: 97c9eaf3cf (このIDを非表示/違反報告)
味の素(プロフ) - 更新がんばってください！応援しております！ (2017年10月1日 22時) (レス) id: d5befd4dfc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅野 | 作成日時：2017年8月25日 23時
