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四十二言目 ページ46

部屋に行くとやっぱり中也もいて、首領の向かいにある椅子に座れと促された。
隣にいる中也は何か考え事をしている様だった。

森「却説、Aちゃん。中也くんから補佐の話は聞いているかい?」

貴方「はい。意思確認程度ですが」

森「君にやってもらうのは構わないんだがね。問題は君の後任だ」

貴方「後任?」

森「情報管理のだよ」

貴方「両方やりますよ。そんなに忙しいわけでもないし」

元からそれは続けてもいいと思ってた。
だからやれと言われればやる。

森「情報収集はどうする心算だい?」

貴方「……それも私が」

中也「馬鹿。手前の負担減らす為に言ってんだぞ」

貴方「そう、だけど…」

確かに出来ればやりたくない。
中也がいる今、そんなの仕事でもやりたくない。
でもできる人がいないなら私がやらなきゃ……。

森「君の異能は戦闘向きじゃない。これは太宰くんがいた時からわかっているだろう?」

貴方「それはわかってます」

だから中也の補佐より情報収集の方が役に立つ、人材の無駄遣いにならない、と言いたいんだろう。

森「……そうだ。紅葉くんの拷問班に君が加わるなら情報収集の後任を探して、君を中也くんの補佐にしてもいいだろう」

貴方「拷問班に…」

中也「首領、それは厳しい話かと」

森「彼女の異能は情報の聞き出しに向いている。それは君もわかるだろう?君の補佐ならAちゃん以外の方が務まるかもしれない。なのに他の人にしないというのは、彼女の異能が勿体無いだろう」

中也「ですが、此奴には無理です」

貴方「いいよ。やってみる」

収集の為に知らない男に触られるか、血や傷を見るか。
なら血や傷を見る方がよっぽど気が楽だ。

中也「正気か?前に太宰と部屋入った時倒れただろ」

貴方「それはもう何年も前の事でしょ?やってみるよ」

中也「……首領、もし無理だった時はどうなるんですか」

森「それはその時考えよう。無理と決めつけてしまってはやる気が削がれるだろう?」

やってみなきゃわからない。
否、わかる気もするけどやらないよりいい。
だからその交換条件をのんだ。

実際に姐さんに同行するのは三日後。
中也も来る。
見るだけだけど。
私がやるのは情報を読み取るだけ。
読み取って何時も通りまとめる。
それだけだから大丈夫な気がする。
思ってる以上に出来そう。

でも怖いんだよね。あの部屋。
先生の事、思い出しちゃうから。

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設定タグ:文スト , 中原中也 , 紅野   
作品ジャンル:恋愛
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紅野(プロフ) - お白湯さん» コメントありがとうございます。やっぱり同じになる人多いですよね。いつも名字つけようか迷ってつけるのですが読む人にとったらどうなんでしょうか……。 (2019年1月13日 22時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
お白湯 - 夢主ちゃんの名字が、私の本名の名字と読み方違うだけでびっくりしました(笑) (2019年1月13日 1時) (レス) id: fa6e0c5cd0 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 聖宮さん» ありがとうございます!頑張って書こうと思います! (2018年10月1日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
聖宮(プロフ) - 寧ろ書いて欲しいです、続編楽しみに待ってます! (2018年10月1日 20時) (レス) id: 956436ae5b (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 月詞さん» ありがとうございます!いつもゆっくり更新ですが頑張りますね! (2018年9月28日 19時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅野 | 作成日時:2018年4月15日 0時

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