俺様たちは満月の夜に出会った【十二大戦】

引っ越し ページ16

貴方Side

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟ､ﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

朝の5時。

あまり寝れなかったな〜

たぶん昨日長幸さん家で少し寝たせいかな？

起きないと遅刻しちゃう。

幸い今日はバイトがないし、服は全部昨日送っていただいた後すぐに段ボールの中へ突っ込んだから慌てなくて済む。

今日でこのアパートとおさらばか。

正直言ってこのアパートから早く出ていきたいと何度思ったことか。

ボロボロで毎度雨が降ると雨漏り修理しないといけないし、森の中だからよく虫もでるし、ほかの住人もいないからずっと独りぼっちだったし。

でも好きだったことは一つ、

雲が晴れているととても綺麗な夜空が見え、たくさん星が見れたことだ。


こんな私の人生が今日180度も変わるなんてそれも昨日会ったばかりの人に。

信じられないな。


キスまでされちゃったけど自己満足だって言ってたし

…まぁ今日から剛保さんとも一緒に住むんだからまたキスされるってことはないよね。



…ちょっと残念だな

そう心のどこかで思ってしまった。


え？私ってこんな破廉恥な女だっけ！？

自分が恥ずかしい…

でも好きな人にキスされたいって思うのは普通だよね。

というか好きな人にキスされるって、凄いことだよね!?




私たちって…両思いなのかな？




あ、学校！5時半だけど今行かないと遅れる！

そういえば大家さんにはなんて言えばいいかな？

そう思い、山の下に住んでいる大家さんのところへ行ってみた。


そしたら美青年の人が昨夜、私は今日からあのアパートを出ていくともう教えてたようだ。

どうやってこの人が大家さんだって知ったのかはわからないけどそんなことはどうでもいい。




学校が終わりアパートへ戻った時長幸さんはもう目の前にいた。


辰「どぉ〜も〜、俺様が迎えに来てやったぜ」

その笑顔を見た瞬間私は一瞬昨日の出来事のことを思い出してしまいﾎﾞｿｯと下を向いた。

顔赤くなってませんよーに。

昨日のことはなかったようにしないとドキドキしすぎて心臓止まっちゃうよ！


『な、長幸さん早かったね、お仕事のほうとかは大丈夫なの？』

辰「あぁ、心配ない、引っ越しだし手伝おうと思ってな」

『ありがとう！』

そういえば、今日から一緒に同棲生活が始まるんだからさん付けやめないと。

恥ずかしいけど頑張るぞ私！




辰「これで全部か？」

『うん』

辰「じゃぁ行くか。」私たちは車に乗り長幸さんと剛保さんの家へと向かった。

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