大貴様と愉快な仲間たち Part2

episode 9 ページ9

ｰ大貴sideｰ






そろそろ帰ろうと言われて、そうだね〜なんて話してたら後ろからトントンと肩を叩かれて振り向く前にグッと押さえ込まれて逃げられなくなって。





軽々と車に乗せられちゃって涼介達と離れてしまった。









1『上手くいったな！』





2『付き添いが居るから一か八かだったけど馬鹿で良かった！』









大貴「侑李、大丈夫？」





侑李「こわいよ…お兄ちゃん…っ」






大貴「大丈夫、俺が居るからね？」









腕は後ろでグルグル巻にされちゃったから抱き締められないけど、体をピタッと寄せ合う。




俺も怖いけど、それ以上に侑李は怖い筈だから。









.








.









連れて来られたのは古びた倉庫の中。





俺と侑李は適当にバッとその場に放り投げられた。









3『大人しくしてたら傷付けないから』





4『まぁ無事に帰れるかは知らないけどね！』





5『俺ら、有岡家に恨みがあんの』






大貴「恨み…？」





1『まぁその話は良いよ』





2『さてと、これからどうしようね？』





3『もし身代金来なかったらどうするー？』





4『売っちゃえば良くね？』





5『2人とも可愛いしな〜？』





侑李「ひ…っ」





大貴「おい！侑李に触んな！！」









そう言った瞬間、左頬に激痛が走った。





1人の男に叩かれたと分かった。









1『大人しくしてろって言ってんじゃん』





2『うわぁ、痛そ〜』







侑李「お兄ちゃんっ」





大貴「俺は大丈夫だから、心配しなくて良いよ」





侑李「でもっ」





大貴「平気！帰ったら冷やすからさ！」





侑李「…うん」









侑李を怖がらせちゃダメだ。




ちゃんと安心させてあげないと！








大丈夫、絶対助けは来るから。





それまでの辛抱だよ、侑李。







.

episode 10→←episode 8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す