オレンジの傘

＊ ページ13

ｰin sideｰ






土曜日、俺も大ちゃんもお休みの日。



今日は家にお客さん来るよって言ったら大ちゃんずっとソワソワ。



誰かな？どんな人かな？ってボソボソ呟いてたりもする。




ちっこいのがちょこまかしてるの本当に可愛いよなぁ。







ピンポーン



大貴「っ！」




慧「来たかもね」









ドアホンで確認すれば、やっぱり約束してた人で。





今開けるね〜？と伝え、直ぐに玄関に向かえば、大ちゃんも後ろをちょこちょこ着いてくる。









慧「ｶﾞﾁｬ)いらっしゃーい」




宏太「お邪魔しま〜す」




光「お邪魔します！」




大貴「あ！ヒカぁ！」




光「大ちゃん久しぶり！」




大貴「ひしゃしぶい！」



慧「ぷふっ！ひしゃしぶいって…可愛い…」




大貴「…？」




光「こら、間違いを笑ってたら成長しなくなるんだぞ？」




慧「気をつけます」




宏太「この子が大ちゃんか、思ってたより小さいな〜」




大貴「ﾋﾟｸｯ)しらないひと…」









さっきまでの元気はどこに行ったのか、薮を見た途端に俺の足に隠れる。









慧「大ちゃん、この人は俺の友達だよ」




大貴「ともだち…？」




慧「そう！時々笑いがぎこちなくて怖いけど、中身は怖い人じゃ無いよ〜」




光「背高すぎて怖いかもだけど大丈夫だぞ〜？」




宏太「お前らなぁ…」




慧「ほら、薮も挨拶してあげてよ」









大ちゃんの前から退けば、今度は薮が大ちゃんの前にしゃがむ。









宏太「初めまして、薮宏太です。薮でも宏太でも…宏ちゃんでも良いからな？」




大貴「こぉ…ちゃ」




宏太「うん、宜しくね大ちゃん！」









いつもの目が無くなる笑顔で手を差し伸べれば、大ちゃんも安心したのか俺の足から離れて薮の手を握った。




良かった、仲良くなれて。







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