薮家は今日も仲良し (ページ6)

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5話ページ6

ｰ侑李sideｰ

短いようで長い午前の授業を終わらせば、やって来たお昼の時間。

お弁当を持って教室を出れば、ザワザワと廊下がうるさい。

女子『涼介先輩が来てるって！』

女子2『えー！ホント！？みたい！』

女子3『大貴先輩もだ！！』

またあの2人来たんだ。

騒がしくなるから来なくて良いって言ってるのに。

涼介「あ！侑李〜！」

大貴「ゆ〜う〜り〜！」

侑李「ちょっと、大きな声で呼ばないでくれる？」

大貴「テンション上がっちゃってさ？」

侑李「…早く行こ、ココじゃ目立つ」

2人を強引に連れて行って定位置である中庭のベンチに3人で座る。

侑李「中等部の方まで来なくて良いって言ってるでしょ？」

涼介「でも早く会いたいじゃん？」

侑李「暑苦しい」

大貴「えぇ〜？侑李は会いたくないの？」

侑李「そうじゃないけど…」

涼介「じゃあ良いじゃん！ね、大ちゃん」

大貴「うん！」

そうじゃないけど、キャーキャー言われてる2人を見ると何か変な気分なの。

僕まで目立つし、何か授業参観に身内が来たみたいな感覚するし。

お父さんが来るだけでも生徒や先生、親御さんにもモテてるのに。

大貴「侑李、食べないの？」

涼介「食べないなら俺がもら…」

侑李「取ったら許さないからね」

涼介「…ハイ」

2人とも僕のお兄ちゃんの筈なのに、時々立場が逆転してるんじゃ無いかって思う時が多いんだよね。

ま、そこも良い所なんだけどね？

だから僕は2人のこと好きだし、もちろん家族愛。

本人に言ったら絶対ずーっとニヤニヤして自慢するだろうから言わないけど。

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