薮家は今日も仲良し (ページ29)

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28話 (やまありラブラブ様リク) ページ29

ｰ涼介sideｰ

大貴「うぅ……ﾊｱ、ﾊｧ…」

涼介「辛いよね、ちょっと待ってね？」

今日は休日なんだけど、朝から大ちゃんが高熱を出してて。

お父さんは仕事だし侑李は部活があるからって看病出来るのは俺だけ。

涼介「39℃か…」

大貴「うぅ、りょ…すけぇ…ﾊｧ」

涼介「冷えピタ貼っとこうね？」

汗も止まらないし、苦しそうで、見てるだけでも辛くなってくる。

涼介「お粥作ってくるから待っててね？」

そう言って大ちゃんに背を向けて進もうとすると、裾を弱々しく後ろに引っ張られる感覚。

振り向くと案の定、大ちゃんが俺の服の裾を掴んでて。

寝転がってる大ちゃんに目線を合わせるようにしゃがむ。

涼介「どうしたの？」

大貴「1人…やだ」

涼介「でも大ちゃんを下に連れて行くのも危ないし」

大貴「やぁ！大ちゃ、涼ちゃといるぅ！」

ん？えっ？大ちゃ？涼ちゃ？

え、これって、もしかして。

涼介「大貴？」

大貴「や！大ちゃ！」

幼児退行してるじゃん！！

まぁでもあんなに高熱出してたらそうなるよなぁ。

それにしても、高熱でフラッフラな大ちゃんに階段使わせるのは危ないしな？

涼介「お願い大ちゃん、早く作って帰って来るから待ってて？」

大貴「やぁあ！一緒いるぅ！」

うぅ、そんなウルウル目で言われると俺弱いんだよなぁ？

仕方ないか、俺が運べば何とかなる！

涼介「よし！じゃあ俺が運んであげる！それで良い？」

大貴「ほんと！？涼ちゃありがとぉ〜！」

うぅ！いつもよりも華やかな笑顔が眩しい！！

待て待て！狼狽えるな！熱を出してる大ちゃんを今から運ぶんだぞ？

俺がしっかりしないと大ちゃんを落としかねないぞ！！

涼介「じゃあ大ちゃん行くよ？…っしょ、と」

やっぱり軽いなぁ？

これでもいっぱい食べて成長した筈なんだけど。

大貴「えへへ、涼ちゃに抱っこされてるぅ〜」

涼介「ふふ、そうだね？大人しくしててね？」

大貴「うんっ！」

何とか階段を降り終えて、リビングに入る。

まずは第1関門突破かな？

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