受信メールpart3【赤葦京治】

87メール ページ27

侑香side






｢侑香先輩、スタメンになったんですよね｣

｢え？｣

｢声が聞こえて｣





由佳里の彼氏は、男子バスケ部で何度か話したことがあった



由佳里と同じ1年生だけど、大人っぽくて年上にさえ思えた






｢よかったですね、ずっとなりたいって言ってましたもんね｣

｢あー、うん
そうなんだけど……｣

｢……もしかして、由佳里のこと気にしてます？｣

｢……うん｣

｢大丈夫ですよ、あいつ
メンタルは結構強いんで
いつも何かで落ち込んでも次の日、ケロッとした顔で来るぐらいですし｣

｢でも……｣

｢それに先生が選んだのだって、由佳里より侑香先輩の方がいいって最初から思ってたかもしれませんし
今は、頑張ることだけ考えた方がいいですよ｣





優しい声で言ってくれた彼の言葉は、想像以上に私の中で響いて



涙が流れていた





｢ご、ごめん
泣くつもりなんてなかったんだけど……｣

｢……今、泣いてるのは嬉し泣きってことでいいですよね？｣





少し意地悪そうな笑顔を向けた彼に



私も泣きながら笑って






｢もちろん！｣





と言った

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