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「……ふぅ、疲れた…目がシバシバする」



その日の夕方。

台本の加筆修正をした後、タイプライターで印刷を行った。


昨日のものは手書きで、きちんと文字打ちしないといけなかったからね。





「これでようやく完成版が出来上がった……」





僕はしばらく椅子の背もたれに倒れ込んでいた。




そして身体をパッと起こし、新たな物語を抱えながら自分の部屋を後にする。


行き先は勿論……親友の所だ。






「ルカくん、いる?Aだけど」



ドアを軽くノックすると、部屋の中から彼の声が聞こえてきた。




「ああ、今行くよ!」







ゆっくりと扉が開き、ちょいちょいと手招きをされる。

部屋に入ると いつも通り、僅かに機械特有の匂いがした。




「どうしたんだい?」

「今日、荘園の主から通達があっただろう? だから少しね」

「ああ…あれにはびっくりしたよ」




この匂いを嗅ぐこともなくなるのだと思うと、やはり寂しい。





「ここを出たら、皆それぞれの道を歩むことになるから、その……当分は会えなくなるんだね」



「そうだね……でも、私たちはずっと親友だ。それは絶対に変わらないよ」

「…うん」










「あのさ……君に見せたいものがあるんだ」




僕は意を決して、背中に隠していた手を前に持っていき、おずおずと台本を手渡した。






「これは……?」



「エンディングに悩んでいた台本さ!」








「君と過ごした時間を思い出していたら、自然と筆が進んだんだ」

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設定タグ:第五人格 , 囚人 , ルカ・バルサー   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:大二重 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/meernosedona/  
作成日時:2021年3月21日 18時

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