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「さて、まず何から食べる?」
A「その前に飲み物でしょ」
夏「とりあえずカルビから」
A「え、私の話きいてた??」
みんなで席に着くなりメニューを開きお肉の欄を見始めた。
この肉食女子たちめ←
「え、ネギたん塩もいくでしょ?」
「豚トロは?」
「もうファミリーセット頼む??」
A「おい、肉食女子たちよ。飲み物頼め」
話し聞かないのよ、この子たち。
結局お肉を頼みつつ飲み物もちゃんと注文した。
なんかハラハラしたけど。
「で、夏。あんたどうなの?」
夏「どうもなにも、なにもないよ?遠距離だし」
「はぁ〜!甘酸っぱいね!!」
A「だよね〜」
夏の恋ばなを聞きながらみんな頼んだ烏龍茶を飲む。
一応みんなまだ未成年だからね。
夏「ほんとに私から話すこと何もないから!」
「え〜?じゃあ次だれよ」
夏「A」
A「だから、私いないって」
危ないこの子たちすぐに私に話振ってくるのよ。
クラスの人に祐希のことは話していない。
まぁ、最低なことしたからね。
スマホを開けば洸史から連絡が。
武智祐希、またAのこと聞いてきたよ
Aまた?
武智もうそろそろ教えてあげてもいいんじゃないの?
A(…なんで、なんでそんなに私のことを探すの)
祐希が私を探す理由はなんとなく分かってる。
卒業式のことを聞きたいからだろう。
両思いなのに気持ちを伝えられないのは辛いね。
Aごめん、まだ言わないで武智教えていいって思ったらいつでも言って
Aありがと
『まだ』という言葉がつくということは祐希への気持ちはある。
でも、言えない。
「A〜!なんだよ〜そんな顔して!」
A「ん〜?何も〜?」
「嘘つけ!」
A「ほんとに何もないから、ほらお肉焦げるよ」
またみんなに色々聞かれそうになったけどなんとか逸らした。
そのうちバレるかもしれないけど。
A「もーらいっ」
「あ!それ私のカルビ!!」
「のんびりしてるあんたが悪い」
そのあとずっとみんなとわいわいしていると、
「A?」
A「え?」
聞いたことのある声、もう二度と聞きたくない声。
ポロッと持っていたカルビが箸から落ちる。
顔をあげれば大人びているけど見覚えのある顔。
A「……雅斗」
私の大嫌いな人がそこに立っていた。
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Lal(プロフ) - ハナさん» ありがとうございます!温かく見守っていただけるとありがたいです! (2020年1月29日 9時) (レス) id: 07929e390c (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - 続きが気になります! (2020年1月29日 8時) (レス) id: 746f6f9a9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Lal | 作成日時:2020年1月28日 22時