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A「……いませんよ？」
「今、間ありましたよね」
突然のことに手に持っていた帯を落としてしまった。
勘が鋭いぞ。
A「面白いことなんて何もありませんよ…はい、できました」
「ママ！」
「あら、想像以上にかわいい。着付け上手なんですね」
A「小さい頃からずっと祖母に教え込まれましたからね」
とおばあちゃんの方を見ればさっき対応していたお客さんと談笑していた。
「ママ！早くいこ！」
「はいはい、慌てないの」
A「レンタルですのでお祭りが終わったらお手数ですがまたお店の方に来て下さい」
「分かりました、ありがとうございます」
「お姉ちゃんバイバイ！」
A「楽しんできてね〜」
さっきまで恥ずかしそうにしていた女の子は元気そうにお店を出ていった。
子供が浴衣を着てるのを見ると懐かしい感じを思い出す。
A「…お母さん、」
「A、手伝ってくれてありがとね」
A「うん、大丈夫だよ」
そう言って再びリビングに戻っていった。
リビングに戻ると静けさが戻る。
A「…情けないな、泣くなんて」
私の目から涙が落ちる。
何年たとうがお母さんのことを忘れることはできない。
A「…ん？」
ソファに寝っ転がるとスマホから通知音が聞こえた。
石川今日の夕方から時間ある?
Aあるよ
石川お祭り、一緒に行かない?
A「……へ？いたっ」
間抜けな声を出した次の瞬間ソファからドテッと落ちた。
え？お祭り？？
A「…まじ？」
確かにお祭りにいきたい気持ちもあったけどまさか祐希から誘われるとは思わなかった。
A「え、どうしよ、いずみに相談…いや、やめよう」
ひとりでプチパニックに。
落ち着け。
色々考えたが別に断る理由もないし、いいかと自己解決。
Aいいよ
石川ありがとう!
石川今部活終わったからそのまま家に向かう
スタンプだけ送信してまたお店に顔を出す。
A「おばあちゃん、近くのお祭りに行くけどお店大丈夫そう？」
「大丈夫だよ、心配してくれてありがとね」
A「何かあったらすぐに連絡してね」
「ところで、A。お祭り行くってことは…浴衣、着ていくわよね？」
A「え、いや、浴衣は…」
やばいぞ、こうなったらおばあちゃんは退かない。
どうしよう。
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Lal(プロフ) - ハナさん» ありがとうございます！温かく見守っていただけるとありがたいです！ (2020年1月29日 9時) (
レス) id: 07929e390c (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - 続きが気になります！ (2020年1月29日 8時) (レス) id: 746f6f9a9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lal | 作成日時：2020年1月28日 22時
