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『お人形･･･？』
依頼主はひとらんらんのことをお人形と呼んだ
呼ばれた方は微動だにせずに虚空を見つめる
「言葉の通り、彼は操り人形なんです。」
『…何をしたんだ？』
「この子、知人からいただいたのですがとても反抗的でしてね。
お薬ですこし精神を壊させていただきました。」
『なるほどな。』
ひとらんらんが何も反応しない理由が分かった
おそらく彼には今自我がない
思考することもできない状態なのだろう
鬱とシャオロンよりかは良い精神状態だと思っていた私が間違いだった
下手したら一番面倒だぞ
「だから命令すればなんでもやってくれる操り人形ですの。
最近飽きてきていたのでちょうどいいですわ。
それではこの子を差し上げるので、始末の方よろしくお願いします。」
そういって部屋を出ていく依頼主ともう一人の護衛
取り残されたひとらんらんに顔をじっと見る
視線はいつまでたっても合わなそうだ
彼等にどう説明すればいい
ここにいても仕方がない
甘い匂いが不快すぎる
机の上の資料を持ち部屋を出ていこうとしても動かない彼にため息を吐く
『着いてこい。』
そういうと大人しく私の後を着いてくる
本当に命令したことは何でもやるようだ
というか命令されるまで動かないという感じだな
扱いが面倒そうだ
鼻に残る甘ったるい匂いが気分を不快にさせる
肺の中の空気を全部入れ替えるように深呼吸をする
とりあえず館に戻る
館に戻る間も逐一指示しなければいけないのが面倒だった
壊れた精神が治ることはあるのだろうか
館に入って彼らの部屋の前まで行く
ひとらんらんは私の一歩あとを着いてきていた
コンコンとノックをする
しばらくして出てきたのはオスマンだった
オスマンは私の方を見てすぐに斜め後ろへと視線を移す
目を見開き言葉を失っているようだった
os「ひとらん…！」
tn「ひとらん！？」
絞りだしたかのようなオスマンの声に反応したトントンが部屋の中から飛び出てくる
あけ放たれたドアからぞろぞろと彼らが出てくる
tn「ひとらん、大丈夫か？怪我とかないか？無事でよかった…。」
os「ひとらん…？」
仲間の声掛けに対しても無反応
困惑する彼らはひとらんらんを囲み、声掛けをする
私は三歩下がりその様子を見ていた
操り人形という言葉がぴったりだな
声をかけても反応は無いが、指示には従う
さて、こっからどうしたものか…
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ライ - すごく面白いです！すごく大好きです！主さんのペースでこれからも頑張ってください！ (2022年3月27日 22時) (
レス) @page9 id: 9516bfdddc (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品リメイク前から大好きです！これからも応援しています！！ (2022年3月10日 0時) (レス) @page1 id: 4f425976bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2022年3月9日 23時
