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そういって視線をそらしたトントンに納得した
彼は私を使って実験をしようとしている
あの二人と私を会せたらどうなるのか、ということを知りたいらしい
それにしても以前は私を信用できないと言っていたが、もう信用に足る人物として認定したらしい
信用はできないが悪い人ではないと思う、そういっていたのは数日前のことのはずなのだが
彼らがあまりにも私に心を許しすぎていて、騙されているのではないかと疑問を持ってしまう
彼らにとって私は唯一の使えるものであるからとことん利用してやろうとでも思っているのではないかと
しかし目の前の男は申し訳なさそうな顔でこちらの表情を伺っていた
とても誰かを騙そうとしているような人間だとは思えない
彼らは自分自身と仲間を守ることで精いっぱいだろう
『何時だ。』
tn「えっ？」
『私とあの二人を会わせるのは何時頃かと聞いている。』
tn「あ、夕食後なので七時過ぎに…。」
了承してくれるとは思っていなかったらしい
気の抜けた返事と呆けた顔が先ほどまでの疑いを晴らした
それではまたあとで、と言ってトントンは部屋を出ていく
第一騙されているとしても彼らが私に危害を加えるとは思えない
あるとしたらこの館の場所を誰かに広めるか
それとも私の顔写真をばら撒くか
この館がなくなれば彼らの住む場所もなくなる
彼らに外部に頼れる人はいなさそうだからここしか行く当てはない
私の正体をばら撒いたとしても彼らにとってはリスクの方が大きい
彼らが私に害をなす可能性はほぼないだろう
考えること自体、時間の無駄だったな
はー、と息を吐いて机に顔を伏せる
いつの間にか他人がこの館にいることへの警戒心は薄れていた
昨日使った武器を机の上に並べて一つずつ整備していく
整備なんてしなくても弾を補填すれば十分使えるだろうが、万が一のことがあってはいけない
カチャカチャと金属音が響く
そういえば情報屋のところに行き忘れていたと今更気づく
昨日の件に関しての報酬を払っていないから次会ったとき渡さなくては
あいつのツテには驚かされる
時計を見ると彼等との約束の時間までまだまだあった
あの二人は相当警戒心が強いはずだ
閉じ込められ酷い目にあっていたんだからそうでないとおかしい
いくら助けてくれた人間であっても他人には変わりない
私が会っても結果は目に見えているんだがな
また一つ息を吐いて体を椅子に預けて目をつむった
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ライ - すごく面白いです！すごく大好きです！主さんのペースでこれからも頑張ってください！ (2022年3月27日 22時) (
レス) @page9 id: 9516bfdddc (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品リメイク前から大好きです！これからも応援しています！！ (2022年3月10日 0時) (レス) @page1 id: 4f425976bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2022年3月9日 23時
