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館に戻ってキッチンに食料を置いた後、林檎を食べてから部屋に戻った
兄さんと会えたことが嬉しかったのだろう、彼らの部屋はとても騒がしかった
椅子に腰かけて明日の依頼者の資料を見る
名前、年齢、容姿などがきれいにまとめられた資料は情報屋の性格をよく表している
能天気で楽観的、しかし仕事に関してはきっちり行う
だからこそ私はあいつと取引をしているんだがな
コンコンと扉からノックの音が聞こえる
入れ、と一言いうと静かに扉を開いて紫のマフラーが特徴的な兄さんが入ってくる
『…一人で来たのか。何の用だ。』
彼らがこの部屋に来るとき、大体複数人で来ていたから違和感を感じた
すぐに兄さんは彼らと違ってひどい目に合ってないことを思い出す
ni「しばらくここにいてもいいか許可をもらいに来ました。」
『さっき許可しただろう。』
ni「さっきのは滞在許可ではなかったので。」
『…勝手にしろ。』
確かに滞在許可ではなかったか、とため息をつく
兄さんはありがとうございます、とだけ言って部屋を出て行った
彼らをオークションから連れ出したとき、人間としての生活を保証したがこんな面倒なことになるとは思っていなかった
足を組んで深呼吸をする
とりあえずはひとらんらんだ
資料を見るにこの依頼者の女は自分の護衛をかなりの頻度で変えているらしい
飽きたら捨てる、ならばひとらんらんもよっぽどのお気に入りでなければ貰えるだろう
上手くいかなかったら侵入して連れ出すか
その時は情報屋に間取り図を頼もう
再びコンコンという音が響く
今日は来客が多いな
入れ、というとトントンが入ってくる
『要件は。』
tn「あの、鬱とシャオロンが目覚めました。」
『報告なら必要ない。』
tn「あ、えと、それで…Aさんに会わせたくて…。」
会わせたくて、という言葉に疑問を覚える
話があるわけでも私を紹介したいわけでもない
トントンは私とあの二人を会わせたいと言っているのだ
『会わせる？何のために？話があるわけでもないだろう。
あいつらの精神状態がどのような感じかは知らんが、今は赤の他人に会えるような状態じゃないだろう。
会ったところで何も変わらない。』
tn「…確かに言う通りです。とても他人に会えるような状態じゃない。
でも、このままだとあいつらは一生他人を信用できんくなる、だから…。
Aさんなら信用できるし、一回会ってもらってどうなるか、見てみようかな、と…。」
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ライ - すごく面白いです！すごく大好きです！主さんのペースでこれからも頑張ってください！ (2022年3月27日 22時) (
レス) @page9 id: 9516bfdddc (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品リメイク前から大好きです！これからも応援しています！！ (2022年3月10日 0時) (レス) @page1 id: 4f425976bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2022年3月9日 23時
