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遠くでノルが場内に乗り込んでいく姿が見えた
しばらくしてグルッペン達と合流する
座り込んで立ち上がれなくなった私はただ高い建物の上から戦場を見つめていた
吹き上げるような風が髪の毛を靡かせた
a「よし、じゃあ頼んだよ。」
tn「任せろ。グルッペンとAさんを頼んだ、アーノア。」
a「任せて！」
グルッペンとしんぺい神を除いた元我々国幹部は城内に向かっていった
しんぺい神も負傷者の手当に奔走している
もうすぐこの戦いは終わるだろう
ダーレットに勝ち目はない
もう城外に敵兵はほとんど残っておらず、城内に皆押し込められたらしい
流れるように殲滅していくのを見ていることしか出来ない
体はもう動く気配がなかった
手足に力は入らず、正直いつ倒れてもおかしくない
栄養失調に加え、投げられた石によって血を流しすぎたらしい
グルッペンは戦場を満足気に、しかしどこか不安そうに見つめていた
不安に思うのも分からなくは無い
彼の中で少なからず戦争というものはトラウマになっているはずだ
アーノアは資料を広げて誰かに指示をしていた
表情を見るにどうやらもうすぐ終わるらしい
青すぎる空を見上げた
この戦場で空を見上げてるのは私だけだろうな
動かないこの体ではそれくらいしかやることがなかった
だから気づいてしまった
この世界は甘くは無いことを思い出してしまったのだ
城の最上階にある部屋、ダーレットの部屋からこちらに向けられる銃口を
ダーレットと目が合ったような気がした
あちらも私が気づいたことがわかったはずだ
しかしその銃口は狙いを変えなかった
つまり、狙われているのは私では無いと直感的に思った
私以外で狙われる可能性があるのは1人しか居ない
グルッペン･フューラー、ただ1人
グルッペンはダーレットに気づいていない
しかしもう狙いは定まっているだろう
声をかけて間に合うだろうか、いや間に合わないかもしれない
建物の上、隠れるところはどこにもない
ならば私が救うしかないだろう
彼は生きるべき人間だ、私とは違う
もう既に限界の体に鞭を打ってグルッペンがいる方向へと足を踏み出した
その瞬間微かに銃声が聞こえた
もしかしたらダーレット以外の誰かが打った銃かもしれない
それでも可能性があるならば
私はグルッぺンに飛び込むようにして両腕で押しのけた
グルッペンの驚いたような顔が視界に入る
その瞬間、胸へと大きな衝撃が走る
どうやら私は間に合ったらしい
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あまね(プロフ) - めちゃ泣いたしもうなんなん？？？ってなるくらい大好きです。完結おめでとうございます😭 (2月13日 16時) (
レス) @page46 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 初めて読んだのですが、一気に見てしまいました。とても面白かったです‼ (2月8日 20時) (レス) @page46 id: 3fb3742587 (このIDを非表示/違反報告)
ふぢ(プロフ) - 初コメ失礼します。最初から最後まで続けて全部読ませて頂きました。読む中で何回鳥肌がたったことが…、本当に素晴らしい作品で思わずコメントしてしまいました。この作品が大好きです。またどこかの作品で出会えることを祈っております。 (2月3日 19時) (レス) @page46 id: a0c70ee8ae (このIDを非表示/違反報告)
オレオ(プロフ) - 完結おめでとうございます。もう壮絶なストーリーで涙が止まりませんでした。読み終わった頃には目はパンパンになって、ティッシュの山ができてました 笑。今まで読んできた小説の中で1番心に残りました…(発想力とか諸々込みで……)本当に素晴らしい作品でした！ (2023年2月3日 22時) (レス) @page46 id: fd2a9300ff (このIDを非表示/違反報告)
無花果 - 完結おめでとうございます。占ツクでこんなに完成度の高い作品に会うのは久しぶりです！ラストは涙が止まりませんでした…本当に素晴らしい作品です！ありがとうございました‼ (2022年12月30日 8時) (レス) @page46 id: 1779bf32c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2022年11月11日 21時
