13.愛される女になる ページ14
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ベッキョンさん…じゃない、ベッキョンとの、同居生活が、始まった！
忘れないようにしないといけないこと。
朝食後に、錠剤を飲んでもらう…でもそれはフェイク。
一緒に飲んでもらう水に、惚れ薬を入れる。
そして…何より、嫌われないように。
惚れ薬が、どれほどの効果なのかは実際に試してみないと分からない。
いくら薬を飲ませていたとしても。
気を、引き締めて。
愛される女に、なる…！！！
…どういう人が、愛される女なのだろう。
モテる…モテる女…か。
ネットで調べてみよう。
『モテる女の特徴3選！』
1.料理上手であること。
「…無塩バター、100g…101.35g…もうちょっと切って…98.75g!?切りすぎ…もうちょっと足して…」
「…何してんの？」
「…パウンドケーキ、作る…あっ、足しすぎ…」
「そ、そう…何、その機械…」
「電子天秤…あ、このレシピ、重さに有効数字書いてないんだけどどうすればいい？」
「え…なに？有効…？」
その後、パウンドケーキは、見事に、カッチカチの焦げ焦げなものが出来上がった。
…なぜ。レシピに忠実にやったのに。
2.相手の目を見て会話をする
「へぇ、そうなんだー。で、ベッキョンは、何て言ったのー？」
「えっと…あの…そんな、見ないでもらって、いい…？」
「え？なんで？」
「いや…俺、なんか付いてる？」
「何も？」
ベッキョンの目を見つめていると、かなり引き攣った顔をするベッキョン。
え、相手の目を見て会話してるんですけど。
3.とにかく外見を磨く
つやつやした肌、艶がありしなやかな髪、適度に露出した服装、爽やかな香水…。
「…A、さ」
「ん？」
「好きな人でも、できた？」
「え？」
「いや…なんでもない」
なんでそんなことを急に聞いてくるのだろう。
心なしか、なんだかベッキョン、浮かない顔を、しているだけど…
あれ。あれれ。
なんか…今まで愛されるためにやってきたこと…全部、裏目に出てないか？
料理しようとして失敗するし、相手の目をじっと見たら微妙な顔されるし、身だしなみに気をつけたら「好きな人できた？」とか見当違いなこと言われるし…。
え、もしや、逆効果…！？
どうしよう。
ちゃんと毎朝確実に惚れ薬は飲ませてるはずでも私が嫌われるようなことしたら台無しに、
「…あの、さ。俺、Aのこと、好きになった、みたいだわ」
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作者名：LUKE | 作成日時：2022年2月6日 2時
