33.縮まる距離 ページ34
＜ベッキョン＞
「あぁっ、んーっ、も、らめっ…!!」
「はぁっ…Aっ…名前、呼んでっ…!」
「んぁっ、べっ、きょんっ…!!」
「んー？そうじゃ、なくてっ…はぁっ…教えたで、しょっ…!!」
「あっ、べ、べく…べくぅ…っ、んあぁっ!!」
「やっべぇ…キた…はぁっ…でる…」
「あっ、んっ、んっ、んああっ!!」
「はぁっ…っく…っ!!」
2人、同時に果てて。
バックの状態で入れていた俺は、そのままAに被さるようにして、Aを抱き締める。
「はぁっ…ほんと、最高…ね、Aも、気持ちよかった…？」
「…うん。いつも、通り…」
「ふふっ…よかった…」
ちゅっ、と耳にキスをして、ゆっくりと離れる。
後処理をして…今までならさっさと帰る支度をするAだけど、今日は布団に包まって横になっている。
「今日は…早く帰らなくて、いいの？」
「…セフナもビビも、出てだちゃったから」
「え？」
俺はとりあえず下着と上のシャツを着て、Aの隣に寝っ転がる。
「セフナ、仕事落ち着いたみたいで…ビビと一緒に、元住んでた家に帰っちゃったの」
「へぇ…セフン、くんは、なんの仕事してるの？」
「…モデル」
「そっかぁ…」
あのスタイルとキラキラしたオーラ…なるほど、分かる気がする…って。
前聞いた時は、それ教える必要、ある？って聞かれたのに。
「ふふっ…」
「…なによ」
まだ、口調は冷たかったりするけど。
少し、距離が縮まったんだって思うと、嬉しくて。
俺はAにぎゅっと抱き付く。
「A…撫でていいよ」
「…なんでそんな上からなの」
Aはそう言いつつ、そろっと俺の頭に手を置いて、わしゃわしゃと撫でる。
「ビビと、どっちが良い？」
「ビビ」
「即答かよ…」
俺がそう言うと…Aは、フッと笑った。
「当たり前じゃない」
そう、にっこりと笑って。
…そう。その笑顔が、好きなんだ。
「もっと、笑ってよ」
「え？」
「Aの笑顔、好きだよ」
「…恥ずかしい。やめて。見ないで」
そう言って顔を隠すA。
「こーら、隠さないで！」
顔を覆う手を退けると、真っ赤なAの顔…
「はぁーっ！！可愛い！！！」
「は！？…私が？」
「うん！」
自覚、無いんだ…りんごみたいに真っ赤な顔して…すごく、可愛いに。
「…可愛い、なんて…久しぶりに、言われた」
久しぶり、かぁ…。
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年11月6日 6時
