18.飼い犬くらい ページ19
＜ベッキョン＞
「まぁ…親友として、ベッキョンの恋は応援したいと思うけど、さぁ…Aさん、かぁ…」
チャニョルは枝豆をつまみなから考える仕草をする。
「いやぁ、でも元彼はミンソクさんだよ？あぁいうハイスペックな人がタイプって可能性が…」
「あ、あくまで噂、だろ！！」
それに…気になってるっていうのと、付き合いたいっていうのは、別っていうか…。
今度は、社内恋愛っていうのかネックになってくるし。
「まぁねぇ…でもベッキョンは…そうだな…なれて、飼い犬程度じゃねぇの？」
冗談のテンションで笑いながらチャニョルが言う。
「飼い犬〜？」
「ベッキョンってさ、なんか犬っぽいし！！それに、Aさんって犬好きなんだろ？じゃあベッキョンは飼い犬にしてもらえそう！」
チャニョルの方は少し酒も入っていて、そう笑いながら言うけど。
「…そういうアプローチもありか…」
「…は？」
シラフのはずの俺は…変なことを思いついてしまった。
「ベッキョン…何考えてんの？」
「ん？いやいや、なんでもない！さ、チャニョル、今日は俺の奢りだから、パーッと飲めよ！」
「え、まじ？いいの！？」
「うん！！」
アイデアをくれたチャニョルに、お礼しないとな。
「んー、うまい！他人の金だと思うと余計に！」
「食べすぎるなよ、まったく…」
料理に夢中なチャニョルにそう言いながら、俺はスマホを取り出す。
『明日、どう？』
そう、Aに送る。
10分後。
『いいよ』
断られたことなんてないけど、なんだか安心して。
「よーし、俺も一杯だけ飲むかな〜！」
なんて、少しテンションが上がった。
「…っー！！飲み過ぎた…」
次の日の朝は、二日酔い。
一杯だけって言った癖に、結局調子乗って、何杯か飲んで…
それから、どうしたっけ。
やばい、また記憶ない…全く。
でも、今回はちゃんと自分の家に帰っていて安心する。
前記憶を無くした時は…隣に、裸のAがいて…
…そういえば、なんで、俺とA、やっちゃったんだろ。
確か、会社の忘年会で酔って…その勢いで？
お互い酔ってたっぽいけど…
でも、その時の俺は、たぶんAに抱きたいって思うほどの魅力を感じたってことで…たぶん、Aも俺に…？
…やめよう、またAじゃん。
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年11月6日 6時
