リナリアに苦悶する 7 (ページ25)

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324.愛ってなんだろうページ25

＜セフン＞

『セフン、さん…愛って、何ですか？』

なんだろうね。

『俺は、Aのこと、愛してる。だから、こういうことが、言える。俺は、Aが本当に幸せになるなら、俺の隣にいるら必要は、無いと思ってる。Aが1番幸せに、なるなら、俺は…』

なんであの時、あんなにはっきり、俺はベッキョニヒョンに、Aを愛してるって言えたんだろう。

愛って、なんだろう。

恋とは、違うのかな。

愛する、と、好き、は？

『きっと…まだ…ほんとの、すき、に、であってない、だけ…』

…そうだ、彼女は、俺の痛みになるかもしれない。

だから、離れて正解だった。

『わたし…どこにも、いきませんよ…？』

…Aの嘘つき。

「…ん…ふん…セフン！！！」

「んっ…うるさ…何…」

突然名前を大声で叫ばれて、目が覚める。

「はぁ…おはよう。随分うなされてたみたいだけど、大丈夫か？」

「…ジュンミョニヒョン」

どうやら耳元で大声を出してきたのは、ジュンミョニヒョンだったようだ。

腕を組んで、俺を見下ろしていた。

「…うなされてた？」

「うん。汗もかいてるし…シャワー浴びてきたら？」

「ん、たしかにベトベトする…って、なんでヒョンがいんの」

「家賃回収、という名の様子見。Aちゃんは？バイト？」

何の悪気もなくそう言ってくるジュンミョニヒョン。

「…出てったよ」

「え？」

「出てった。はぁ…シャワーシャワー、」

「待て」

「いてっ」

俺をつねってくるジュンミョニヒョン。いてて。

「どういうこと！？出てったって…Aちゃんが！？」

「そーだよ。ベッキョニヒョンのところ行った」

「ベッキョニヒョン、って…Aちゃんとうまくいってた奴？」

「そーそー。それがうまく実ってベッキョニヒョンと暮らすの。もういいでしょ」

「いや良くない！というよりお前が良くないだろ！？」

「…もういいって」

散々考えたよ、昨日。

でも考えても考えても分かんないんだもん。

「Aちゃんがいなくなって…お前、1人で生きていけるのか？」

「大丈夫大丈夫。あの子と出会う前の方が長いんだし」

「なんで急に…Aちゃんの気持ちは？」

「知らないってば…」

「知らないって…Aちゃんのことはお前が1番、」

「うるさいな！！！AAAA…あの子は出て行ったんだよ！！自分で！！！俺は出て行けなんて一言も言ってない！！！」

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