リナリアに苦悶する (ページ48)

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47.2度目の恋ページ48

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「ど、どうぞ…」

「ありがとう！」

「ありがとね、Aちゃん」

とりあえず中に入ってもらって、2人にお茶を出す。

まさか、ベッキョニオッパとチャニョリオッパが知り合いだったなんて…しかも、仲良さそう…。

すごい、緊張する。

チャニョリオッパは…私の、初恋の相手で…。

まぁ、小学生とか中学生頃の話だけど…その頃を思い出してしまって…。

「いやぁ、世間は狭いねぇ～」

ベッキョニオッパはそう言ってズズッとお茶を啜った。

「うんうん。昨日ベッキョンからAの話聞いてさ。最初は名前一緒なだけだろって思ってたんだけど…ベッキョンから話を聞くうちに、もしかしたらって思って。ベッキョンの謝罪ついでについて来たんだよ」

チャニョリオッパは優しく笑いながら言う…相変わらず、キラキラしててかっこいい。

「そ、そうだったんですか…私のこと、覚えてたなんて…」

「ははっ、覚えてるよ。すごいアタックされてたからね！」

「うっ…」

本人の記憶に熱く刻まれるほど…

毎年バレンタインはチョコを渡してたし、たまにラブレター書いて渡したり…その時の行動力、今分けて欲しいんだけど。

歳の差、5歳もあって。あの頃のチャニョリオッパは私から見て、大人で、でも気さくで、憧れの人だった。

…まぁ、初めての失恋を経験した相手でも、あるんだけど…。

「あはは！Aちゃん顔真っ赤！！そんなにチャニョルのこと好きだったんだ！！」

「ち、ちょ、ベッキョニオッパ、いじめないでくださいよ…」

「ごめんごめん！可愛くて、つい！」

私はベッキョニオッパをジトッと睨む。

…その可愛いは、馬鹿にしてますよね。

「いやぁ…それにしても、ほんと大人になったね。23歳だっけ？」

チャニョリオッパが微笑んで言う。

「は、はい！」

「…俺とチャニョルへの態度全然違うじゃん」

ブツブツと言っているベッキョニオッパは無視して。

いや、かと言ってチャニョリオッパを直視することはできないんですけど。

「今は、セフンって人のことが好きなんだって？」

少し茶化すようにチャニョリオッパが言う…ベッキョニオッパが言ったのか…。

「は、はい、まぁ…」

「そっかぁ…まぁ、良かったよ。俺が言うのもだけど…新しい恋を、してるみたいで」

チャニョリオッパが優しく笑う…

私が人生で恋をしたのは、チャニョリオッパとセフンさんだけだ。

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