32.嵐が過ぎ去る ページ33
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「…ほんとに、出て行っちゃうんですか…？」
「うん…これ以上、セフンとAちゃんの邪魔をするわけにはいかないからね！」
「うん！じゃあね、ベッキョニヒョン！！」
「ちょ、セフンさん、あっさりしすぎじゃ…」
ベッキョニオッパが新しい家を決めてから、数日。
あっという間に、オッパは引っ越すことになった。
色々物件を探してはいたけど、結局友人と同居させてもらうことになったらしい。
ベッキョニオッパは、うちに1週間ほど居候していたわけで…長いようにも、短いようにも感じる。
「って言っても、ここから結構近いからさ、新居！たまには、遊びにくるよ」
「そう、ですか…」
「なに、寂しいの？A」
セフンさんはジトっとした目で見てくる…そりゃあ…。
「寂しい、ですよ…」
「あはは…すっかり、仲良くなれて嬉しいよ！たまには邪魔しに来ようかな！」
「やめてください、ベッキョニヒョン」
「セフナ〜？あんまり俺に冷たい態度取ると、あの事、バラすぞ〜？」
「…それは、本気でやめてください、ベッキョニヒョン」
あの事…って…何…？
私が寝てる間に話したこと…？
「あはは、ごめんごめん。…じゃあね、Aちゃん、セフン！本当にお世話になりました！またね！」
「はい、また」
「いつでも来てくださいね！」
「うん！ばいばーい！」
玄関でベッキョニオッパを見送り。
途端に、騒がしい人が居なくなって、シーンとする。
嵐が過ぎ去った感じで…案外、あっけなかった。
「…A」
ぎゅっと、後ろから重みが来て、お腹に手が回される。
「んふふ〜、やっと久しぶりの2人きり！」
久しぶりに、上機嫌なセフンさんだ。
「お昼ご飯作ってよーお腹すいたー」
「…ベッキョニオッパいなくなったから、また節約ご飯に戻りますよ」
「あ、やば！そうだった〜お金だけくれないかな〜ベッキョニヒョン〜」
「…最低ですね。自分で働いてください！！」
「働くって言ったって、客来ないしー」
「…そう、ですよね…じゃ、なくて〜！！」
客呼び込むとかバイトするとか、何かすることあるでしょ！！
いつも昼間寝てばっかりで、もう…。
1週間、お客さんゼロ…まぁ、珍しいことじゃないけど。
「はぁ…そろそろお客さん、来ないかな…」
なんて、呟いた、ちょうどその時。
「…すいません、相談屋って、ここですか…？」
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年10月6日 22時
