桔梗を探して 7 (ページ39)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:28,885 hit

-7.バレンタインと云う日ページ39

.

-登場人物-

ミンソク
セフン(15)
ジョンイン(15)
レイ(19)
スホ(20)
A(18)
ギョンス(18)

＜セフン＞

…最近、Aがどんどん大人っぽくなっている…。

そりゃ、そうだ。

今年でAは18才…10才の時に出会ってから、ずいぶん大人になった…15の俺が言うことじゃないけど。

そう思っていた、ある日の朝。

「…A、ちょっといいか」

朝ごはんが終わって…ギョンスヒョンが、Aを呼び出していた。

「ギョンスがAに用なんて…めずらしいな」

スホヒョンが呟く。

「ふふっ、楽しみだな～」

レイヒョンはそう言ってふわふわと笑っている…

「なにが？」

「んー？まぁまぁ！」

レイヒョンはにっこにこ…なんなんだよ。

俺はギョンスヒョンの方を見る…と、ギョンスヒョンは厨房にAを連れて入ろうとしてる…

「ち、ち、ちょっと待て！！」

俺は慌てて止める。

「ど、どうした、セフン…」

ギョンスヒョンは大きく目を開く。

「…ギョンスヒョン」

ジョンインが、俺の隣に並んでギョンスヒョンを見る。

「まさか、Aに、料理、させる気ですか」

…ジョンインとは、よくAを争って喧嘩してきたけと…今日ばかりは、共感。

Aが、料理なんて…！！

そんなの、危なすぎる…！！！

…それにしても、なんで急に厨房に入れようとしたんだろう。

それは、ともかく。

「だめだぞA！！危ない！！！」

「まぁまぁ、セフン、ジョンイン、落ち着いて」

レイヒョンが俺たちの肩に手を置く…あれ、レイヒョンが一番心配するはずなのに。

「Aなら大丈夫だよ。ギョンスもいるし、ね」

「レイヒョン…」

レイヒョンが言うなら…なにか、あるの、か…？

「…あぁ、そうか」

スホヒョンは納得するように呟いて…その目線は、カレンダーにある。

カレンダー…今日は…2月14日…？

「スホヒョン、なんの日なんだよ」

「…セフン、知らないのか？」

嬉しそうなスホヒョン…年下に優越感を抱くな。

「ったく…知るか！！勝手にしろ！！」

俺はイラッとして、食堂を飛び出した。

2月14日…何の、日だろう。

変な意地が出てきて…ヒョンには聞きたくないし。

部屋にある本をめくる…

だめだ、見つからない。

なんなんだよ、うざいなぁ…。

俺は布団を思いっきり被って、朝から不貞寝してやった。

.