桔梗を探して 7 (ページ23)

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313.おでかけページ23

＜セフン＞

「Aー？準備できたー？」

「待ってー！入んない！」

「何が？開けるよ？」

　ガチャ

「あ…セフナ…」

「A…新しいワンピース買ってきてあげたでしょ？」

チャニョリヒョンがここを去って、半年が経った。

「え、えへへ…私には似合わないかなって…」

「そんなことないよ。絶対似合うから買ってきたの。ほら、着て」

Aのお腹はすっかり膨らんでいて…

元々着ていたワンピースが入らないくらい。

「あ、今！お腹！」

「え！？」

俺は急いでお腹に耳を当てる。

「…今、蹴った？」

「うん！」

俺とAは目を合わせて笑う。

…今、最高に、幸せ。

「Aー…」

俺はぎゅっと後ろからAを抱き締める。

「どうしたの、セフナ」

「ん…」

顔をこちらに向けさせて、キスをして…見つめ合う。

「えへへ…甘えたいの？反抗期すっかり脱出だね！」

「うん…幸せだからさー…」

Aの肩に顎を乗せて、お腹をさする。

「あ、また動いた！」

「はは、ほんとだね…」

本当に、俺たちの子どもがここにいるんだ…愛の、結晶ってやつ。

「おーい、セフナーAーまだー？」

「あ、やべ、ベッキョニヒョン、」

　ガチャ

「またイチャついてたのか、この！」

「いてっ！」

ベッキョニヒョンに軽く殴られる。

「もー早くしないと置いてくぞ！みんな揃ってるんだからな！」

「ご、ごめんって…行こ、A」

「うん！」

俺はAの手を取り、ぎゅっと握って歩き出す。

「遅かったな。もうみんな乗ってるぞ」

「ごめんってスホヒョン…さ、A、乗って」

「うん」

助手席にAを乗せ、俺は運転席に。

「運転手！早く出発しましょ！」

「待ちくたびれた」

「ごめん、ジョンイン、ギョンスヒョン…」

後部座席に座る2人から飛んでくるクレーム。

「あ、ギョンス！それ、お弁当！？」

「うん。みんなで食べようと思ってさ」

「やったぁ！」

Aは嬉しそうに笑う…かわいい…俺の、奥さん…

「おいセフン！デレデレしてないでさっさと出発！あ、スホヒョンたちの車もう先行っちゃったよ！」

「や、やべ…今出すから！」

俺は急いでシートベルトをして、車のエンジンをかける。

「安全運転でな。この車は5人乗ってるんだ」

「分かってるよ、ギョンスヒョン」

俺の運転する車は慎重に、真新しい橋を、渡った。

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