252.始まってカオス ページ8
＜ジョンイン＞
まったく…
俺たちはまだ始めてないのに。
チャニョリヒョンとベッキョニヒョンは2人で肩組んで大声で歌ってる。
気持ちは分かるから止めないけどさ。
「じゅすらーみらーい！！」
「あいじゃすわーなーめいくゆーらぶみー！！」
羅列回ってないけど…
ベッキョニヒョン、それノンアルコールでしょ。知ってるんだからね。
「あ、レイヒョン帰ってきた…」
レイヒョンは俯きながら小走りでこっちに向かってくる。
「先始めててだって」
ふにゃっとレイヒョンは笑った。
「…そうか。じゃあ遠慮なく食べよう」
スホヒョンはトングを持って肉を焼き始めた。
「あ、俺がやりますよ、スホヒョン！」
「いいよ、ジョンイン。しばらく寝てたから体力は有り余ってるんだ」
「うるせぇじじいのくせにー！」
「酔っ払いは黙ってろ、ベッキョン」
「黙ってろって…チャニョル〜スホヒョンに怒られた〜ベッキョン悲しい〜」
「悲しいなぁ、ベッキョン！可哀想になぁ〜！」
チャニョリヒョンとベッキョニヒョンは抱き合ってなんか言ってる。
チャニョリヒョンは完全に出来上がってる。
…うるさいな、あの2人。
「放っておけばいい。さ、A、食べな」
「ありがと、スホ！」
「野菜も焼けてるし…あぁ、乾杯してなかったね。みんな、お酒持って」
レイヒョンが促し、みんなはそれぞれグラスを持つ。
「最年長だし、スホヒョン、音頭！」
「え、あぁ…えっと…」
スホヒョンは困っている。
このバーベキュー…ミンソギヒョンに、今夜はパーティだって言われたからギョンスヒョンはバーベキューに決めたんだろう。
たぶん、ミンソギヒョンはAの妊娠を祝うために…
それを、スホヒョンなら分かっているはずだけど。
スホヒョンも…あまり、受け止められない1人なのかな。
「スホヒョンが言わないなら俺が言うよ。チャニョルと、ベッキョンと、スホヒョンの失恋を祝って、かんぱーい！」
「お、おいレイ、」
「かんぱーい！」
カチン、と缶の鳴る音がする。
レイヒョン、ギョンスヒョン、ジョンデヒョン、俺の4人だ。
俺はぐいっとビールを飲んだ。
スホヒョンはレイヒョンを睨んでるし…
セフンもなんか不機嫌そうな、というか複雑そうな顔してる。
Aは戸惑いながら麦茶を飲んでいる。
カオスだな…。
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年8月8日 21時
