262.節約しないと ページ19
＜ジョンデ＞
「…いった！」
脇腹への痛みで、目が覚める。
「ベッキョンお前…」
ベッキョンの足が脇腹にヒットしたらしい…ヤツはぐーすか口を開けて寝てる。
ベッキョンの部屋はレイヒョンが使ってるから、ということで、昨日チャニョルを運んだ後俺の部屋に来たベッキョン。
床で寝るーって言ったのに、結局俺のベッドに上ってきたらしい。
「おいベッキョン、起きろ！」
「んー…朝から声でけぇよジョンデー…」
うだうだ言いながらも起きた様子。
「Aのちゅーがないと起きれないなー…」
「あっそう。なら置いてくねー」
「ちょ、冗談冗談！」
ベッキョンは孤独が苦手らしい。
地下室を逃げ出したのも納得がいく。
俺たちは2人で食堂に向かった。
「あ、ジョンデ、ギョンス、おはよ！」
「あ、Aだー！おはようのちゅーしよー！」
「ベッキョニヒョン、セフン見てください。あれが殺気ってやつですよ」
「あ、あはは…ほんとだぁ…」
朝から元気だな、と思いながら俺は席に座る。
「さ、揃ったし、食べよう」
スホヒョンが言う、けど…
「え…ミンソギヒョンは？」
チャニョルが居ないのは分かる…たぶん二日酔いだろう。
他のみんなは揃ってて…ミンソギヒョンが来てないのに食べるなんて。
「いらないってさ」
レイヒョンが言う…少し、声のトーンがいつもより低い。
「だ、そうだ。食べよう。いただきます」
「いただきます…」
ミンソギヒョンが食事に来ないなんて…。
昨日の夜も、結局バーベキューに姿を現さなかった。
何が、あったんだろう…。
なんて考えていると。
「…ジョンデ、すまないな」
「え？」
急にギョンスに謝られてびっくりする。
「食料がだいぶ少なくなっていて…節約するしかないから…」
俺は慌てて料理を見る。
確かに一品少ないし…特に肉が少ないように感じる…けど
「あ、いや、そうじゃないよ！別の考え事してただけで、料理のことは、大丈夫」
「それならよかった…」
ギョンスはホッとしたような表情になる。
「でも…はやく地下道の扉を見つけないと、いよいよ食料不足になりますよ」
ジョンインが俯きながら言う。
「そうだな。レイ、どうする」
スホヒョンがレイヒョンの顔を見る。
「探そうか、みんなで。一階を中心に、手分けして探そう」
「一階…」
スホヒョンは呟いて、お茶を飲んだ。
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年8月8日 21時
