桔梗を探して 6 (ページ16)

今日:28 hit、昨日:1 hit、合計:34,923 hit

259.2日連続二日酔いページ16

＜チャニョル＞

目が覚める。

その瞬間分かった。

…2日連続二日酔いだわ。

頭がガンガンする。

「っー！」

周りを目だけ動かして見回す。

自分の部屋だ。

誰かが運んでくれたのかな…

…いや、記憶が無い。

やば、記憶飛ばすまでって何…

「さむっ！」

なぜかベランダの窓が開いていて…冷たい風が入ってくる。

…何、頭冷やせってこと？

まさか、俺、なんかした？

　トントン

「は、はい！」

　ガチャ

「チャニョル、起きたか」

「スホ、ヒョン…」

あぁ、叫んだの聞こえたのかな。

「どうせ二日酔いだろ」

スホヒョンは椅子に座った。

「はい、その通りです…」

「昨日のこと、覚えてるか？」

「いえ、全く…」

「…そうか」

…なに、その反応。

やっぱ俺はなんかしちゃった…？

「俺…やらかしました？」

「いや、別に」

目を見て言ってよ、スホヒョン…

スホヒョンは立ち上がり、ベランダの窓を閉める。

「そろそろ朝ごはんだが、来れるか？」

「あぁ…ちょっと、頭が…」

「分かった。ギョンスに何か食べやすいものを作ってもらおう」

「お願いします…」

うん、と頷き、微笑むスホヒョン。

「酒はほどほどにな」

そう言って去ろうとする…え、やっぱ俺やらかしたんじゃ…

「あ、あの、スホヒョン！」

「ん、なんだ？」

「えっと…」

でも、ちょっと、怖いな。

目を逸らした、A…

もし、彼女を、傷つけていたら…？

酔った勢いで、そのことを咎めたり…

「どうした、チャニョル」

不思議そうな顔で俺を見るスホヒョン…

「あ、えっと…肌、白いですね…はは…」

…何言ってんだ、俺。

スホヒョン、びっくりして目を開いてる…。

「…父親、譲りだよ。お前は白くないからな」

スホヒョンはそう言って部屋を出ていった。

…え、何、今の。

父親って…ミンソクさんだよな。

スホヒョンからミンソクさんの話をするなんて…。

まぁ…いいや。

とりあえず昨日のことは…忘れたままでいよう。

知らぬが仏！

「いってぇ…」

酒はほどほどにな、なんて…

「2度と飲まねぇ」

酒飲みが必ず言うやつじゃん。

どうせ飲むよ、また。

飲まないとやってらんないし…

やっぱ俺は、バカだな…。

.