桔梗を探して 3 (ページ48)

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144.2度目の地下室ページ48

＜チャニョル＞

「え、レイに？」

「うん」

「なんのために…？」

そう聞くと、セフンは黙った。

「ねぇ、ギョンスヒョンの表情、明るくなってたけどなんかあった？」

「あぁ、そっか…セフンには話してなかった…」

とりあえず、セフンに今日あったことと、脱出の準備が整ったことを話す。

「…ふぅん。俺の知らない間にそんなに進んでたんだ」

「ごめん…セフンを除け者にするつもりはなかったんだけど…」

「いーよ、別に。…じゃあ尚更レイヒョンに会いに行かないと」

「え…どうして？」

脱出の準備が出来たことを伝える、とか？

「ごめん、説明してる時間無い。ミンソギヒョンに睡眠剤入れたから、起きる前にいかなきゃ」

セフンは時計を見た。

「お、俺も、行っていい？」

「私も！レイに会いたい！」

「…しょうがないなぁ。俺食料庫の中知らないし…来て」

セフンに付いて…食料庫に、向かう。

2回目だ。

食料庫の鍵を開けて中に入って…

棚の横の布を取り、出てきたハンドルを回と出てくるドア。

「…すっご。こんなふうになってたんだ…」

セフンはずっと驚きっぱなしだ。

「うん。鍵、食料庫のやつと同じだから」

「分かった」

セフンが鍵を差し込んで回す。

カチャ、と鍵が開く。

「あ、待って」

Aがパンと水をその辺から取る。

「チャニョル、ギョンスの鍵投げちゃったんでしょ？レイに食事あげないと！」

「あ、そうだった…」

ギョンスにもこの鍵貸してあげないとな。

「開けるよ」

「うん」

セフンが恐る恐るドアを開ける。

「…階段…」

セフンが呟くと。

「…あれ、もしかしてセフナ？」

下から、声がした。

セフンはびっくりした顔をして、急いで階段を駆け下りた。

俺とAも後に続く。

「レイヒョン！！」

「セフナ！！」

2人は嬉しそうに、鉄格子越しにハグする。

「あ…ギョンスに鉄格子の鍵もらってくればよかった…」

「ホントだね。レイ、これ食べて」

Aはレイさんにパンと水を渡す。

「A…ありがとう」

レイさんはふにゃっと、柔らかく笑う。

「ひょっとして…ギョンス、チャニョルを頼ったのかな？」

「え、頼った？」

「うん。ギョンスに、チャニョルなら頼れるかもよって言ったんだ」

レイさんはギョンスの過去のこと…知ってたんだな。

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