桔梗を探して 3 (ページ42)

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138.ミッション完遂ページ42

＜チャニョル＞

「ずっと気になってたんだよ、この棚」

ベッキョンはそう言いながら、棚をどかして現れたドアノブを見つめる。

「…ここまでは改装してないのか」

ベッキョンは辺りを見回し、机の上にあったクリップを取って延ばす。

「な、なにしてんの…？」

「鍵って色んな種類あるんだよー、食料庫の鍵はディンプルキーだったからピッキングできなかったけど…」

ベッキョンは延ばしたクリップを鍵穴に差し込んでガチャガチャしている。

…わぁ、映画で見たことあるー…。

「よく母親に閉じ込められてたからさー、できるようになったんだよねー」

カチャ、と鍵の開く音がした。

キィ、という音を立てながらドアを開ける。

そこは…

「実験室…？」

フラスコやら薬品やら…まるで理科室みたい。

「そうじゃなくてさ…」

ベッキョンは部屋を見回す。

「あ、あれだ」

近くにあった、長い金属の棒を天井に引っ掛けて…

パカッと開いて、出てきたのは…

「隠し階段…！？」

「すごいねーこの家！ワクワクするよ！」

ベッキョンはそう言いながら階段を上る。

俺もついて行く…と…

「ここが、監視室、ね」

「…すごい…」

大きいモニターが２つある。

１つのモニターは９分割されていて…そのうち２つしか映っていない。

「あ、ジョンイナの部屋…ギョンス、いる…」

各住人の部屋を映したものなんだろう。

「よかった。ジョンイナとギョンス、会えたみたい…」

「うん。そーだね。こっちのモニターは…廊下か。他のモニターは…ない」

「てことは？」

「ミンソクが見れるのは、Aとジョンインの部屋。それと全部の廊下。そんだけ。心配してた厨房には、無いね」

「そっか！良かった…」

「…ミンソク、お前と俺は似てねーよ」

ベッキョンはボソッと呟いて、階段を降り始めた。

「チャニョル、用事は終わった。早く帰ろう」

「う、うん！」

降りて、隠し階段はしまって…

ちょっと理科室気になるけど…

　トントントン

ノック、3回。

スホさんによる、ミンソクさんが帰ってきたという合図。

「急ごう、チャニョル」

「うん！」

俺たちは急いで窓から出る。

俺たちが出た瞬間、ガチャ、と部屋が開く音がした。

…セーフ…良かった。

無事ミッションを終え、玄関から家に入り直し、そそくさとジョンインの部屋に向かった。

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