桔梗を探して 3 (ページ34)

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130.悪夢の始まりページ34

＜ギョンス＞

6年前から…なんとなく、違和感はあったんだけど。

レイヒョンとセフンとAが、よく３人で集まってるなって。

『なぁ、ジョンデ。レイヒョンとセフンとA、呼んできてくれる？』

俺のここに来た3年後に来たジョンデ。

彼も、優しくて明るくて…良い人だ。

『うん！分かったよ…３人、また一緒の部屋にいるかな？』

『A…一緒に本読もうって約束してたのに、レイの部屋に行くって言われた』

スホヒョンが拗ねたようにボソッと呟いた。

３人が、なにかコソコソと話してる。

それに、ミンソギヒョンも…なんだか、３人のことを気にかけてるふうだった。

それでも、何も起こることの無いまま…楽しく幸せな生活をすごした、3年後。

ベッキョンが新しく家にやって来た。

飄々としてて、掴めないヤツ。

そんな印象だった。

ベッキョンが家に来て1週間後のある日。

俺は、熱を出した。

『ギョンスー大丈夫ー？…ってさむっ！』

『冷房かけすぎだよ…そりゃ夏なのに風邪も引くよ』

Aとレイが部屋に入ってきた。

『リモコンは？』

『無いんだよ…コホッコホッ…』

『ミンソギオッパからおくすり貰ってきたから！飲んで！』

『あぁ、ありがとうA…』

俺は疑いもせず、その薬を飲んだ。

『これ、毎日飲んでたら治るってミンソギヒョン言ってたから。お大事にね～』

…それがおそらく、悪夢の始まりだった。

風邪が治った頃、ミンソギヒョンに呼び出された。

『失礼します…何か、俺に用ですか？』

『あぁ、ギョンス。そこに座って』

ミンソギヒョンに言われるままソファに座る。

…ヒョンは黙ったまま、俺を見ていた。

『…ひ、ヒョン…？』

『…そろそろかな』

ミンソギヒョンが、そう呟いた時。

『…っ…！？』

突然、全身の肉がはちきれそうな痛みが、全身を走った。

『…い、たい…っ…あぁ！！！！』

『…ギョンス、大丈夫かい。これを飲めば楽になるよ』

急いでヒョン渡された薬を飲む。

…じきに、痛みは治った。

『はぁ…はぁ…今の、なんだったんですか！？』

『麻薬だよ。服従の呪い』

『服従の、呪い…』

存在は知ってた。

父親も…それで、人を操っていると聞いたことがあった。

『君はこれが無いと、今みたいな禁断症状が起きるようになってしまった。…可哀想にね』

『ミンソギ、ヒョン…？』

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